村重杏奈のクセつよ演技に現場が大笑い
――視聴者が喜びそうな裏話があれば教えてください
放送するときには編集でNGなシーンはカットしているので絶対に伝わらないのですが、実は青野役の村重さんの演技が、笑いのツボに入ってしまい、それをこらえるのに大変で、撮り直すことがありました。
村重さんはまだ役者としてのキャリアは浅く、そのため今回にかける気持ちはひとしおで、ものすごい気合をいれて現場に臨んでいただいたんですが、その気合いがかなりクセの強い役づくりになり、離婚弁護というシリアスな空気の現場では、変化球のように飛んでくるので不意をつかれて思わず笑ってしまう空気になるんです。
監督は普段の村重さんのままでいいよ! って盛り上げて撮影していくんですが、それがさらに誇張した村重さんになっていって、私も撮影中ですが声を出して笑ってしまいました。前田さん、水沢さんは笑ってリテイクしたところも確かにありましたが、それでもあれだけの回数で、真剣な面持ちに戻し役を演じきったのはスゴイと思いました。
まるで「笑ってはいけない」の世界です(笑)。特に前田さんの役の音喜多初はシリアスな表情で演じなければいけないので、真横で村重さんのクセ演技は地獄です。みなさんにも是非、体験してみていただきたいです。前田さんの凄さが分かります。
――このドラマで一番描きたかった、または伝えたいメッセージを教えてください
先ほども申しましたが、「結婚」や「家族」の枠組みって、血縁なのか? 法律なのか? 本当はそうではなくて自分が誰を愛して、一緒にいたいかっていうところにテーマを持ってきていて、血縁や法律を超越したところに新しい家族のカタチがあるんじゃないかっていう、多様性の時代に投げかけたいと思いました。
“死”を知れば “生”がかけがえのないものになるように、“離婚”(別れ)を考えることで、一緒にいることの本当の意味を考えるきっかけになると思います。初と海が導く“おいしい離婚”を通して「家族とはなんだ?」「結婚とはなんだ?」と、感じていただけたらと思います。一緒にいることの大切さが伝わると幸いです。
最終話の見どころ「家族のカタチとは?」
――視聴者からの反響をどのように感じていますか?
1話からかなりSNSでコメントをいただいており、ストーリーの展開とともに一緒になって一喜一憂をしてくださり、ほんとに感謝の気持ちでいっぱいです。SNSに上がっているコメントは全部読ませていただいております。
5話くらいから純粋なハッピーエンドではない深いテーマになっていくんですがそれを見て、いいドラマと感動していただく方もいれば、ドラマの中の登場人物に心を寄せていただき、同じように傷心されている方もいてそれがXによって伝わってくるので私も同じように心が痛く感じております。
多様な愛を表現しているのですが“愛”自体は昔も今も変わらなくて、やっぱりそのもつれはつらいですね。そんな気持ちを毎週、放送に合わせて共感しています。
――最終回に向けての見どころと視聴者へのメッセージをお願いいたします
最終回は、“天国からの弁護依頼”という、生前に離婚弁護を依頼するも叶わなかった姉・楓の無念を晴らすため、音喜多初が楓の夫・尾張と最終対決する大一番の回となります。
杏奈の親権は楓が亡くなった今、尾張にしかないため、楓の望みどおり杏奈を尾張から連れ戻すのは非常に難しいのですがそこを初と海は乗り越えられるのか? そして、番組のテーマである「家族のカタチとは?」に初と海が向き合っていきますので是非ご覧ください。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
































