
2025年10月に劇場公開された映画「トロン:アレス」が、1月7日に配信された。1982年に公開されたシリーズ第1作「トロン:オリジナル」は、長編映画として世界で初めて本格的にコンピューターグラフィックスを導入したことでも知られるSF大作。2010年には続編として「トロン:レガシー」が公開され、当時の最先端映像技術を駆使し、さらに進化・深化した世界観を見せた。
最新作「トロン:アレス」では、AIプログラムの実体化によって誕生した“AI兵士”のアレス(ジャレッド・レト)が、現実世界で“人間”を知ったことで異変が起こり、AIたちは暴走、デジタル世界と現実世界を侵食していく…。本作での重要人物の一人がグレタ・リー演じるイヴ。エンコム社の役員・研究者であり天才的なプログラマーだ。このイヴを日本語吹替版で担当しているのは内田真礼。声優、そしてアーティストとして高い人気を誇る内田のキャリアを振り返ってみる。
「中二病でも恋がしたい!」で大ブレーク
東京都出身の内田は12月27日生まれ。つい先日誕生日を迎えたばかり。幼い頃からゲームが大好きで、ゲーム会社で働きたいという思いもあったようだが、中学生の頃に演劇部に所属していたこともあって、声優の仕事にも興味を持つようになった。高校3年生の秋に声優の道に進むことを決意し、卒業間近の2月に試験を受けて日本ナレーション演技研究所(日ナレ)に入所。週1回3時間のレッスンを行うコースで3年間学び、基礎を身に付けたという。
2009年に「ぼく、オタリーマン。」で声優デビューし、頭角を現したのは2012年。「中二病でも恋がしたい!」でメインヒロイン・小鳥遊六花の声を担当し、大ブレーク。同年放送された「さんかれあ」で、真面目だけど天然なところがあるヒロイン・散華礼弥(さんかれあ)を演じ、その感情表現の豊かさが注目され、「中二病でも恋がしたい!」では、“中二病”全開の痛々しくも繊細な表現がハマり、その振り幅の大きさとポテンシャルの高さを示した。
2013年からは「ガッチャマン クラウズ」の一ノ瀬はじめ役など出演作が急増。2014年3月に「第八回 声優アワード」で新人賞を受賞すると、さらに出演作が増え、この頃ですでに追い切れないほどになっている。2014年の4月から放送されたアニメ「悪魔のリドル」ではオープニングテーマ「創傷イノセンス」を担当した。
そこからアーティストとしての活動も開始。アーティスト活動も自身のペースで継続しており、2026年3月4日(水)には18thシングル「LOVE LOVE ビーム」のリリースも決定している。この曲は、1月から放送されているアニメ「魔都精兵のスレイブ2」のエンディング主題歌としてオンエア中。同アニメに“出雲天花”役で内田自身も出演している。
話を戻すと、2014年12月にはビジュアルを生かして初の写真集も出版するなど、一気に活動の幅を広げ、人気も比例してグンと上昇していった。
もちろん声優としての活躍も「アオハライド」の吉岡双葉、「ご注文はうさぎですか?」のシャロ、「アイドルマスター シンデレラガールズ」の神崎蘭子、「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のリリルカ・アーデなど、枚挙にいとまがない。「ぐらんぶる」の古手川奈々華、豊浜のどか役を務める「青春ブタ野郎」シリーズなども押さえておきたい作品だ。
“吹替声優”としても「声優アワード」受賞
そして冒頭で「トロン:アレス」について触れたが、注目したいのは“吹替声優”としての活躍。内田が吹替の活動が増えたのが2021年。「シャン・チー/テン・リングスの伝説」でシャーリン役を務め、ティモシー・シャラメ主演のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF大作「DUNE/デューン 砂の惑星」のチャニ役、2022年は「トップガン マーヴェリック」のフェニックス役、「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」で海の民・メトカイナ族のツィレヤを演じた。
現在劇場公開中の「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」にもツィレヤ役で参加。他にも人気インド映画「RRR」(2022年)やキアヌ・リーブス主演の人気シリーズ「ジョン・ウィック」の「ジョン・ウィック:コンセクエンス」(2023年)でリナ・サワヤマ演じる“シマヅ・アキラ”、2024年には映画「エイリアン:ロムルス」でイザベラ・メルセードが演じたケイ役の吹替を担当。吹替声優としても大作、話題作への出演が相次いでいる。
演じる俳優の個性に合わせる必要もある“吹替”は、アニメとは違うアプローチが必要とされるため、声優としての内田の新たな魅力も吹替作品によって引き出されているように感じる。2025年に授賞式が開催された「第十九回 声優アワード」では、外国映画吹替・海外ドラマ作品の中で活躍した声優に贈られる「外国映画・ドラマ賞」を受賞した。
以前から枠にとらわれない広いフィールドで活躍をしてきているが、吹替の作品が増えることで、そのオールラウンドプレーヤー的な特徴と魅力に磨きがかかっている。配信がスタートしたばかりの「トロン:アレス」、公開中の「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」で“吹替声優”としての内田の魅力を体感してもらいたい。
「トロン:アレス」は、ディズニープラスで見放題独占配信中。過去シリーズも配信中。
◆文=田中隆信
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