――智美は男性に尽くすタイプですが、佐々木さんは尽くすのと尽くされるのでは、どちらがいいですか?
それは難しい質問ですね。う~ん、どっちも好き(笑)。私は相手のことが好きだったら、先に自分から尽くしちゃいます。これは、男性も女性も関係ありません。見返りを求めることもないですね。別に返ってこなくてもいいやと思いながら自分が尽くす気持ちでいたいです。
もしかしたら、智美はちょっとだけ見返りを求めていたのかな…と思います。
――客観的に見て、伊藤くんのような男性はどう思いますか?
嫌ですね(笑)。智美が買ってくれたグミを違う女性にあげたりするんですよ。
あの行動は、最低だなって思いました(笑)。お金を貸してほしそうな素振りを見せるからお金を渡してあげたら、「君のそういうところが嫌いだ」って言われますし。
だけど、人生において伊藤くんのような人と出会うと自分の新たな感情や人間臭いところに気付かせてくれるから、むしろ出会って良かったのかもしれないですね。
智美だけじゃなくて、他の女性たちも。失敗は成功の元ですよね(笑)。
――伊藤くんを演じた岡田将生さんの印象は?
現場では、ずっと低姿勢の方でした。「すみません、すみません」と言っている姿をよく見ていた気がします。
普段は格好良くて、とても紳士なんですけど、本番になるとびっくりするような駄目っぷりを見せて、伊藤くんになりきっていたのでそのギャップが印象的でした。
――映画版のメガホンを取った廣木(隆一)監督は、ドラマ版でも総監督を務めていました。
ドラマで撮影したものとは視点を変えて新たに映画として撮るという試みが新鮮でした。ドラマを撮影した時の気持ちを忘れないように心掛けました。ドラマの時は映画のような撮り方が印象的でしたし、映画の時は長回しが多かった印象があります。ほとんどカット割りされなかったと思います。
一気に撮るので気持ちは作りやすかったのですが、ミスをして止めてはいけないと思い、いい緊張感の中でお芝居ができました。カットが掛かって、ニヤニヤしている廣木さんがいらっしゃる時もあれば、「もう一回!」という廣木さんもいる。
やっぱり、ニヤニヤされている顔を見たときはうれしいですよね。笑いながら「イタいね」って言われるんですけど「イタくさせているのは誰よっ!」って思っていました(笑)。いろいろなことを学んで、勉強させていただいた現場でした。
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