石原さとみ主演のドラマ「アンナチュラル」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)が好評放送中。不自然死した遺体の死因を突き止める研究所「UDIラボ」を舞台にした法医学ミステリーで、石原演じる法医解剖医・ミコトは日々運び込まれる遺体にメスを入れ、隠れた真相を明らかにしていく。
個性豊かな面々が集まるUDIラボだが、中でも物語を盛り上げるキーパーソンとして、実はラボの内部事情を調べるために潜り込んだという新人バイト・六郎(窪田正孝)に注目したい。六郎は華麗な医者一家で育つも医学に今いち情熱を燃やせておらず、ミコトと接するうち、彼女のことが次第に気になり始める。
役について窪田は、「お父さんが一流の大学病院を経営している医者一家の三男なんですが、その中でいろいろとさまよいながら、『命ってなんだろう』っていう思いを持っている青年です。六郎も僕自身と同じく法医学という分野に初めて飛び込んだ身なので、視聴者目線を持っているという点が、六郎の一つの役割かなと思います」と解説する。
六郎はミコトの下に付き、記録員としてさまざまな現場に立ち会う。解剖のシーンでは発見もあったようで、「みんな熱い中でもマスクや手袋をして、こんなに大変なんだなとすごく実感しました。やってみないと分からないことを現場で学べていますね」と振り返った。
同じ班のミコトと東海林(市川実日子)の軽快な掛け合いも作品の立派な特徴となっているが、二人との共演シーンが多い窪田は「二人の会話のテンポの良さは、女性特有の感覚という気がしました」と、そのやりとりに感心。劇中でも六郎が二人の伸び伸びとした会話に呆気に取られる場面もあり、窪田は「お二人が一気に話した後に僕が一言だけつぶやくシーンなどは、全部撮り直しにならないよう責任重大でしたね」と苦笑する。
また、同作のプロデューサー・新井順子、演出・塚原あゆ子、そして窪田という並びは、「Nのために」('14年10月~12月)と同じ組み合わせという点も見逃せない。窪田の熱も自ずと高まっており、「監督がワンカットワンカットに力を入れてやられているのがすごく分かりますし、みんなが同じ方向を向いて、一人ひとりが職人となって自分の任務を全うして出来上がっている作品かなと思います」と自信を見せた。
遺体を題材にすることで、逆説的に“生きる”をテーマとする同作。窪田は「生きることは大変ですけど、苦しいけれども、でも命がなくなるまでに何をするか、どんな最期を迎えるかとか、そういうことを感じる瞬間がたくさんある作品です」とアピールする。六郎は果たして医療を学ぶ者として、一人の若者として、最後にはどんな“生きる道”を見いだしているのだろうか。
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