草なぎ剛「“一発入魂”な毎日。 後悔しないように生きたい」 【連載コラム】
「2018年はちょっと加速したい気持ち」という草なぎ剛。主演が決まった舞台に、映画に新番組にドキュメンタリーにと目まぐるしい日々を控える今の心境を「月刊ザテレビジョン(4月号・発売中)」の連載「お気楽大好き!」で語ってくれた。その一部を紹介。

魂の叫びを感じながら、日々を過ごしたい
4月から舞台をやります。「バリーターク」というアイルランドの劇作家の戯曲で、演出は(稲垣)吾郎さんの「No.9―不滅の旋律―」も手掛けた白井晃さん。この芝居が本当に難解でね。脚本を読んでいても意味がまったく分からない。むしろそれがいいかなと。今まで何か目的や到達点みたいなのがあって、そこに感情を持っていくような話が多かったから、まったくタイプの違う日常を描く作品がいいなと。以前だったら、よく分からないからやらない!と言ってたかもしれないけど、今は魅力を感じる自分がいて。演出の白井さんが僕を推してくださったのでそれに応えたいなと思ってる。
でも本当、難しい作品で。たぶんセリフ量は今までで一番多いかもしれない。動きも結構ある。前の脈略がないから、覚えにくいんだよね。でもやっていくうちにどこかでつながっていくんだろうなとは思っていて。最初は意味が分からなくても、もう一回もう一回となるようなクセになる魔力がある本だと僕は思っているんですね。ただみんなの興味をそそるかな、チケット売れるかなって心配もあり…え、大丈夫? 本当? そう言ってもらえると僕は張り切っちゃうよ~。稽古は3月から。1日10時間とか拘束されて毎日毎日稽古していくうちに、どんどんその気になって芝居にのめり込んでいくのかな。今から楽しみです。
その前に、というか、おそらくこの記事が出るころ絶賛撮影中なのが、映画「クソ野郎と美しき世界」。僕が主演のパートは太田光監督の「光へ、航る」。僕の役がまあものすごいクソ野郎で。チンピラみたいな役なの。「任侠ヘルパー」(’09年フジ系)の路線をもっと振り切った感じ。彦一には正義があるけど(「クソ野郎―」の役柄には)まったくない。救いようがない。だからじつはあがってきた本を見て、最初は断ったの。そういう怖い人の役はもういい。一方的にぶん殴ったり、メチャクチャなんだもん。だけど、スタッフの方がどうしても剛くんにって言うので、そこまで言うなら、じゃあやるよ!って。求められてるならいいやと思って。
なので、先月号で宣言した通り、今年は攻めまくってます。久しぶりにカバンの中に台本が数冊入ってる日常がなんかよくてね。
2018年4月6日(金)より全国86館にて2週間限定で公開
◆舞台『バリーターク』
2018年4月14日(土)よりKAAT 神奈川芸術劇場ほか全3都市で上演