細谷が好きなのはこんなテレビ番組
――作品での好きなシーンを教えてください。
好きなシーンは二つあって、一つ目はベンが同僚のロジャーを恐喝する場面です。1話でベンは同僚のロジャーや上司とレッドゾーンに遊びに行き、上司をわなに掛けるんです。後日、ベンはロジャーと2人きりになった時に「お前も出世したいだろ?」と当日のことをうやむやにするよう脅すのですが、それまで“良い夫”“良い社員”だったベンの黒い部分が全開で、演じていてすごく楽しいシーンでした。
二つ目は物語の後半なのですが、ベンがとある人物を尋問するシーンです。他人の脳の中をのぞける装置を使って尋問するのですが、その中で相手のトラウマとなっている記憶にたどり着いてしまうんです。その相手が涙を流して尋問を止めるようベンに頼むにもかかわらず、自分の目的のために淡々と尋問を続けるベンの姿が冷酷で。完璧な人間としてグリーンゾーンで生きるベンとの落差が印象的で、後から作品を見返した時にはとても痛快でしたね。このシーンを痛快に思った自分はどうなんだろう?(笑)
――ありがとうございます。では、我々が「ザテレビジョン」ということで色々な方にお伺いしているのですが、細谷さんが普段良く見る好きなテレビ番組は何ですか?
「やりすぎ都市伝説」(テレビ東京系)や「世界まる見え!テレビ特捜部」(毎週月曜夜8:00、日本テレビ系)、「奇跡体験!アンビリバボー」(毎週木曜夜7:57、フジテレビ系)などが好きですね。
――“世界の驚きのエピソード”を紹介する番組がお好みで?
一般的な日本のニュース番組では報道しないような出来事を知ることができるので、良く見ます。
他には、「プロフェッショナル 仕事の流儀」(毎週月曜夜10:25、NHK総合)や、「ザ・ノンフィクション」(毎週日曜昼2:00、フジテレビ)も好きです。どちらも人物やその方の考え方などを追う番組なのですが、先日は「ザ・ノンフィクション」で“卒婚”をテーマに取り上げていて。結婚して一緒に暮らしているのにお互いのプライベートや思想に関与しない、という老夫婦が登場していて、そういった考えもあるのかと興味深く見ていました。
――最後に、作品をご覧になる皆さまへメッセージをお願いします。
まず、ベンに感情移入して見ていただくと、スパイものとしてスリリングな展開が楽しめるエンターテイメント作品になっています。また、ベン・アフレックとマット・デイモンの2人が思い描いた世界観も、SFと称されていますが本当にSFなのかと思わせてくれるような感覚があります。完璧な管理社会であるグリーンゾーンに対し、アンチテーゼとしレッドゾーン出身のベンが描かれていて、「未来はこうなるのではないか」「でも社会から完璧に管理されたくない」というようなメッセージも2人から受け取った気がします。いろいろと考えさせられる作品でもあり、見方によっていろいろな面白さが発見できると思うので、ぜひご覧いただければと思います。
■DVD-BOX 8,900円(税別)
公式サイト:http://paramount.nbcuni.co.jp/incorporated/
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
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