広瀬すず主演×坂元裕二脚本によるヒューマンドラマ「anone」(毎週水曜10:00-11:00、日本テレビ系)の第9話が3月14日(水)に放送される。
セミファイナル放送を直前に、ラストに向けて見逃せない今夜の放送のポイントや、終盤の展開を次屋尚プロデューサーが解説します!
――ずばり、終盤はどんな展開になりますか?
ターニングポイントを挙げるなら、8話(3月7日放送)。
4話(1月31日放送)までで、ハリカ(広瀬)、亜乃音(田中裕子)、るい子(小林聡美)、舵(阿部サダヲ)という4人のキャラクターを描き出しました。
5話(2月7日放送)で、みんなが一緒に暮らし始め、6話(2月14日放送)、7話(2月28日)を通して理市(瑛太)って奴がその“居場所”を荒らしにやってきて、「結ばれつつあった絆がどうなるか」というところで、とうとうニセ札作りに手を染めてしまう。
このドラマはニセ札をめぐるサスペンスではなく、“ニセモノ”がテーマですのでニセ札を作るという事に関しては、7話がピークでした。
終盤は、登場人物たちが「ニセモノではないホンモノを見つけていく」「それぞれが今後の人生のためにどう動いていくか」という方向に物語は展開していきます。
――8話といえば、恋愛もこれまでより色濃く描かれました。
ハリカと彦星(清水尋也)の関係ですね。大きな恋愛的要素が動き出しました。
恋愛というキーワードでいうと、万平(火野正平)が亜乃音にプロポーズしたり、るい子と舵も少し良い関係になるというか、舵が「余命半年」を隠せなくなってきて倒れる回数が増え、余計に2人は急接近していますよね。
三大恋愛っていうと変ですけど、それぞれの恋を通して、“本物の人との心のつながり方”っていう話が、進んでいきます。
――理市は悪い奴なんですか?
誰かを傷つけようと思っているわけではないし、社会適応能力もあるし、ただ、何かが彼をそうさせた社会的な要素はあるんだと思うんです。
彼は学生時代に一度、IT会社を起業して頂点を極めたという過去があるんだけど、そこに帰りたいという動機だけではなく、精巧な贋物に憑りつかれた男。そういう彼を作り出したのは社会だと思うんです。
だから、人間的に悪いという描き方ではなく、坂元ドラマとして、社会を批判した目線が取り込まれた理市の人間像が描写されるのでは。
あ、でも、妻(結季(鈴木杏))がいながら、玲(江口のりこ)と結婚の約束をしたりするんだから、悪い奴ですね(笑)。
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