「越路吹雪物語」美川憲一が初の本人役に挑戦! 『絶対に損はさせないわよ』
――思い出に残る越路さんとのエピソードを教えてください!
あのね、越路さんって女らしいのよ! 旦那様にしっかり仕えていらしたわ。旦那様はステージでは越路さんを背中から見てピアノを弾かれている。
でも、家に帰ってくると越路さんは旦那様に尽くして、本当にとてもいい奥様だったと思う。越路さんの中に男っぽい性格と女らしさが同居していて、それがすごく魅力になって出ていたんじゃないかなと思います。
越路さんはよく編み物をされていたのですが、「ご自分のを編んでいらっしゃるの?」と聞くと、「違うのよ、旦那様のよ~」とおっしゃるの。その“旦那様”という言葉の響きから、すごくご主人を愛していらっしゃるんだなと感じました。
このドラマで、宝塚時代の越路さんが岩谷さんのお母様に編み物を教えてもらっているシーンがあったけれど、越路さんが編み物をはじめたのはこれがきっかけだったんだなと思ったら、とてもジーンと来ました。
――美川さんにとって越路さんの存在とは?
私、越路さんのシャンソンを聞いていなかったら、シャンソンを歌っていなかったと思います。もちろん淡谷のり子さんから「シャンソンを歌いなさい」と勧めていただいたことも大きいですが、やはり私は追っかけのように越路さんの生のステージを見ていましたから…。
奇麗な衣装を着て華やかにステージに立つ越路さんを拝見して、「少しでもそこに近づいていきたい!」という気持ちで、長年、闘ってきました。もう越路吹雪さんのような方は二度と現れないと思いますね。私にとって、越路さんは“神様”です。
――視聴者へのメッセージをお願いします!
もうちょっと(ドラマに)出していただきたかったんだけど、スケジュールの関係もあってほんのちょっとの出演になっちゃったの。でも、ホント楽しかったわ。ぜひ皆さんに見ていただきたいわ。このドラマ、今、ホント人気ですから、損はさせないわよ! しっかり見て下さいね、最後まで!