芥川賞作家・中村文則のベストセラー小説「去年の冬、きみと別れ」原作の同名映画が3月10日から公開され、話題を呼んでいる。岩田剛典が主演を務め、斎藤工、山本美月、北村一輝、浅見れいな、土村芳とそうそうたるメンバーが集う作品となった。
謎に満ちた天才カメラマンの木原坂(斎藤)の目の前で、盲目の美女・吉岡亜希子(土村)は焼死。木原坂が逮捕されるという衝撃的なから物語は始まる。そんな木原坂の素顔に、若手記者の耶雲(岩田)は迫ろうとする。そして物語は意外な方向へと展開。焼死した亜希子という女性が、予想だにしない存在であることが明らかになっていく。
そんな物語の最重要人物でありながら、その謎に包まれたストーリーのため、“隠れヒロイン”の存在となっている亜希子。その亜希子を演じる土村芳にインタビューを行い、盲目の役どころ、謎に包まれたストーリー、撮影の裏側などを聞いた。
――今回の作品、話題のサスペンスですが、ストーリーを聞いたときの感想はいかがでしたか?
原作を読ませていただいたんですけど、文字でこれだけ驚かされるものが、映像作品になったときに、どれだけの衝撃度が増すものかと思うと、すごく楽しみになりました。私の役がとても重要な役どころなので、責任も負いつつ頑張らなければと思いました。
――今回は盲目の女性役。役作りはどのようにされたんですか?
役をいただいてから、最初は支援施設にお邪魔して、白杖を使った歩行や点字本の読み方とかを一通り勉強させていただきました。役ではやりませんでしたが、盲導犬を連れて実際に目をつぶって街中を歩いてみたりもしました。もちろん誘導のやり方を教えてもらいながらですが、分かってくると、だんだんその犬のスピードにあわせて身をゆだねられるようになるんです。後半はスムーズに歩くことができました。そういう体験をさせていただくのが初めてだったので、すごくありがたかったですね。
――実際の撮影現場ではどうだったんですか?
見えるけど見えないように意識したといいますか、見えることになるべく頼らないようにしていました。いつもお芝居するときは、相手の目を見て、言葉がなくても目で何かを伝わってくることがあるのに、その目を見られないというのがとてもつらかったです。相手が今、どんな表情をしているか、そういうことを一切読み取らずに、顔以外の気配だったり息遣いだったり、そこにまとう空気とかを感じられなければいけない。目以外の感覚をとぎすましていくことに徹していました。
全国ロードショー中
【HP】http://wwws.warnerbros.co.jp/fuyu-kimi/
ザテレビジョンがLINEでドラマニュース専門アカウント始めました!
主演インタビューや編集部オリジナルのドラマニュースがまとめて読めます!
下のボタンから「友だち追加」しよう!