芝居の楽しさを伝えられる、人の心を掴める役者になりたい
――虹コンでステージに立っていたのと、今マイク前に立つのとでは、どちらが緊張しますか?
お仕事の内容や立場が違うので、単純に比べられるものではありませんが、録音ブースは声のお芝居を録るための静まり返った空間なので、そこで言葉を発するというのはとても緊張します。どう言えばいいのか…、語彙力がなくて恥ずかしいんですが、静かな圧迫感のような緊張があるんです。特に自分が喋り出しの時、その第一声を発するのは怖いくらいです。
例えば、ライブでは曲が流れて踊り出せば気持ちも乗ってきて、普段の自分ではできないこともできるようになるんですよ。緊張はありますけど、ステージはアドレナリンが出て、テンションで持っていける部分が大きいんですね。
――ライブではファンの方も強い味方ですよね。
ライブはお客さんの声援や一緒に盛り上がってくださる姿を見て、私たちもとても励まされるんですが、ブースの中はもちろん声援はないので(笑)、個人の戦いになりますね。でも、難しいシーンに取り組んでいる時に、後ろで共演者方が「がんばれ!」の念を送ってくださっていたと聞いて、すごく励みになりましたし、本当に嬉しかったです。
――水島精二監督はどうですか? 虹コンの現場も見に来てくれていたようですが。
水島監督にもよく指導していただいています。虹コンの時に何度かお会いしていましたし、アニメの現場でも何度か見学させていただいたことはあったのですが、こうしてしっかりと関わらせていただくのは初めてだったので色々印象も変わりました。こんな言い方は失礼かもしれませんが、すごい方なんだと改めて実感しました。虹コンの時にお会いする水島さんは、優しいお父さんという印象でしたので。
――大きな作品を幾つも作ってきた方ですからね。今後、声優としてどんなことを目標にしていますか?
声のお仕事に限らず、舞台、ご縁があれば映像も、色々なお芝居をこなせる役者になりたいです。洋画(の吹き替え)は夢の1つで、そのためにももっと上達しなければと思います。私は緒方恵美さんのお芝居を見てこの世界に憧れたので、同じようにお芝居の楽しさを伝えられる、人の心を掴めるような役者になれるように頑張りたいです。
――「BEATLESS」の物語は中盤に入りましたが、陶山さんが演じるエリカはこの先どんな見せ場を持つのでしょうか?
ここまでエリカは静観の立場を取っていましたが、渡来銀河が遺したビデオレターを見て、自分もレイシアたちhIEの戦いに絡んでいくようになります。5体のレイシア級hIEを外に解放したのは渡来で、そもそもの事件の発端を作り出した男なんですが、彼は人間社会に触れたレイシア級hIEがどういう行く末を辿るのかを見ようとしていたんです。
彼のビデオレターを見たエリカは興味と共に、亡くなった渡来の代わりにその行く末を見届けようと行動を起こします。戦いの火付け役になるわけですが、エリカ自身もマリアージュ(サトゥルヌス)というレイシア級hIEの1体とオーナー契約をしているので、エリカとマリアージュの関係、彼女の戦いのシーンにも注目してほしいです。
取材・文:鈴木康道
毎週金曜夜1:55-2:25 MBS・TBS系
【HP】beatless-anime.jp
【Twitter】@BEATLESS_info
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