
上戸彩が、9月14日に41歳の誕生日を迎えた。1997年に「第7回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞して芸能界入りし、2000年のドラマ「涙をふいて」(フジテレビ系)で女優デビューしてから、四半世紀にわたり第一線で活躍。映画やドラマで幅広い役柄を体現する一方、ソフトバンク「白戸家」シリーズや「M-1グランプリ」(テレビ朝日系)の司会、大ヒット映画「ズートピア」の声優など、さまざまな場所で親しまれてきた。仕事の内容は違っても、彼女が画面に現れると、その変わらぬ笑顔にふっと空気が和らぐ。そんな上戸ならではの“安心感”の正体を、近年の出演作とともに振り返る。
「M-1」、白戸家、ジュディに通じる“安心感”
2025年12月に公開された「ズートピア2」で、上戸は前作から9年ぶりにウサギの警察官ジュディ・ホップスの日本版声優を務めた。同作は全世界興行収入18億6600万ドル、国内興行収入150億円を突破する大ヒットを記録し、現在はディズニープラスで見放題独占配信されている。
前向きで夢を信じるジュディと、元詐欺師で皮肉屋のキツネ、ニック・ワイルド(日本版声優:森川智之)が、ズートピアに突如現れたヘビのゲイリーをきっかけに、この世界の過去に秘められた謎へと迫っていく本作。上戸は、ジュディの愛らしさだけでなく、責任感の強さや危険を顧みずに突き進む意志の強さまで、キュートに寄り過ぎない声で表現した。
上戸がジュディに吹き込む明るさは、単に元気いっぱいというだけではない。失敗や迷いを経験しても再び前を向き、周囲にも「きっと大丈夫」と思わせる温かさがある。本人がテレビ番組やCMで見せてきた人懐っこい笑顔とも重なり、ジュディの真っすぐな言葉を自然に受け止めさせてくれる。
その“前に出過ぎず、それでいて場を明るくする力”は、他の仕事にも通じている。2025年の「M-1グランプリ」では、大会の休止期間を挟みながら14大会連続で司会を担当。人生を懸けて舞台に立つ漫才師たちが主役の張り詰めた空間でも、持ち前の明るさ、柔らかな笑顔によって番組を支えてきた。
長年出演し続けるソフトバンク「白戸家」シリーズのCMでも同様だ。父親が白い犬という奇想天外な設定の中、長女・アヤとして見せる自然なリアクションと親しみやすさが、視聴者と白戸家の世界をつなぐ役割を果たしてきた。ジュディ、「M-1」の司会、白戸家のアヤ。立場はそれぞれ違うが、周囲の個性を受け止めながら、その場を明るく整える力は共通している。
“安心感”のあるイメージを裏切る確かな演技力
一方で、上戸の女優としての魅力は、明るく親しみやすい役柄だけには収まらない。「3年B組金八先生 第6シリーズ」(2001~2002年、TBS系)では性同一性障害を抱える生徒・鶴本直を演じ、その苦悩を感情むき出しの芝居で表現。「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(2014年、フジテレビ系)では、不倫関係に溺れていく主婦・笹本紗和に扮(ふん)し、それまでの明るいイメージを覆した。
親しみやすい上戸自身のパブリックイメージがあるからこそ、道を踏み外した女性や陰のある人物を演じた際の落差は大きい。2023年の映画「シャイロックの子供たち」では、銀行内の不正に巻き込まれていく北川愛理を演じ、「第47回日本アカデミー賞」優秀助演女優賞を受賞。キャリアを重ねる中で、見る者を安心させる存在感と、その安心感を大胆に裏切る演技力の両方を磨いてきた。
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