閉じる

一戦一戦がドリームマッチ! 世界最大級のバトルイベント“ALIVE”をレポート

2018/04/26 17:00

国内最大かつ世界最大級のストリートダンスバトルイベント"DANCE ALIVEHERO’S FINAL 2018"(以下 アライブ)が、4月22日(日)に両国国技館で開催された。

今年で13回目を迎えた同イベントは、新ルールとして招待バトラー制度を導入。来場者数は過去最高の12,853名(延べ)を記録し 全4ステージが大盛況にて幕を閉じた。

招待バトラーの3名、全国予選大会の各優勝者4名、前日予選大会の優勝者1名を加えた計8名で繰り広げられた壮絶なダンスバトル。

実力とスター性をもつダンサーたちによるバトルカードは、一戦一戦がドリームマッチと呼べる白熱のバトルに!

その壮絶な戦いを勝ち抜き、ファイナルの舞台に進んだダンスバトラーたちの一戦を、ファイナルまでの経緯と一緒にレポート!

ダンスにかける思いに年齢は関係ない! 白熱のKIDSバトル


KIDSの決勝戦は、お互いのダンス魂がぶつかり合う激戦に。今回が最後のKIDS部門出場になる優弥と、初の決勝戦出場で、その勢いのまま優勝を勝ち取りたいTHE D Sorakiの戦いとなった。

優弥/YUYA
優弥/YUYA


ステージに向かう際に、礼儀正しく振る舞う優弥に対して、勢いのままに意気揚々と振る舞うTHE D Soraki。優等生とやんちゃの戦いという感じが対照的でバトル前から面白い展開に。

しかし、ノリは違えどダンスに対する強い思いは両者同じものを持っていた。

先攻の優弥が、ポッピンをベースにしつつ、DJの流す曲に合わせてHIPHOPのムーブも入れて、引き出しの多さを感じるダンスで会場の空気を惹きつける。一方、THE D Sorakiは、ここまで勝ち上がってきた勢いのまま、曲のノリに任せたグルーヴィーなムーブで、優弥の作った空気感を巻き返して行く。

もはやKIDSという枠で語るレベルではない高レベルな一戦。お互いの意地がぶつかり合い、すべてを出し切った戦いは、優弥に軍配が上がった!

小学6年生の時にYUMEKIをロッキンで破って以来、アライブの優勝から遠ざかっていた優弥。KIDSラストとなる本大会で、自分のメインとしているポッピンで見事有終の美を飾った。

優弥/YUYA
優弥/YUYA


優弥/YUYA
優弥/YUYA


Winner 優弥(FORCE ELEMENTS) VS THE D Soraki(G-FLOW)

対照的なスタンスがみどころだったRIZEバトル


2011年に優勝して以来、アライブでの優勝がない慶應義塾大学。その翌年である2012年以来、優勝がない東洋大学。RIZEの決勝は、久しぶりのアライブ優勝をかけた一戦になった。

東洋大学(Style Syndicate)
東洋大学(Style Syndicate)


多彩なブレイキンで勝ち上がってきた東洋大学と、コミカルなダンスで空気感を支配するスタイルで勝ち上がってきた慶應義塾大学との一戦は、まさに自らのスタイルをどこまでジャッジに伝えられるかが鍵だった。

ソロとルーティンの応酬で戦う両者。東洋大学が、パワームーブを色々な入り方で見せるルーティンで会場を沸かせれば、対する慶應義塾大学は、独特なコミカルなムーブで会場からの声援を集める。

全くタイプの違うチーム同士の戦いは、ブレイキンのオーソドックスから変化系まで見せた東洋大学が勝利した。

Winner 東洋大学(Style Syndicate) VS 慶應義塾大学(北関東パスタ愛好会)

招待される側にも熱い想いがある! 世代対決になったHOUSEバトル


2016年にHOUSE部門で優勝したSHUHOを倒して決勝に上がった招待バトラーのPInOと、同じく招待バトラーであるSYMBOL-ISMのTAKUYAを倒してここまできたKAZANEの一戦。HOUSEの決勝は、日本のHOUSEダンスシーンを築いてきた重鎮と、これからHOUSEダンスシーンを作っていく若手による世代対決となった。

PInO
PInO


固く握手を交わしてからステージに向かう両者。

まだ、若手の優勝がないHOUSE部門で何としても優勝したいKAZANEは、大きな声援を浴びながら多彩なステップで攻める。対するPInOもステップ中心でKAZANEのムーブに対抗していく。

2ムーブ目。KAZANEは、すべてを出し切るかのようにステージ全体を舞うようなステップを中心に攻める。興奮気味に見えたが、冷静に音に合わせてストップをかけるなど冷静さも見せていた。

一方、PInOもすべてを出し切るようにステップ中心で攻める。ここまで両者フロアムーブがなかったのが印象的だったが、これぞHOUSE本来の4つ打ちに乗せたステップの戦いといったところだろうか。

どちらが勝ってもおかしくない熾烈なバトルは、ダンスの奥深さを見せたPInOが制した。

意外にもアライブの優勝は初めてだというPInO。

勝利後のインタビューで「一年かけて誰もが目指す権威のある舞台に、招待バトラーとして貴重な1枠を頂いて、気持ちが再熱した。その想いに応えるため踊った」とコメントしていた。招待バトラーにも強い想いがあってアライブに参戦している。新たなダンスドラマの誕生を思わせる言葉だった。

Winner PInO(ALMA / PINOCCHIO) VS KAZANE(LUCIFER)

全試合死力を尽くした激戦が続くBREAKバトル


世界チャンピオンクラスのBBOYがひしめくBERAK。決勝戦は、今最も旬なBBOYのShigekix、Yu-kiを倒して勝ち上がったKakuと、Rasen、GEN ROCとの激戦を制したKATSUYAの招待バトラー同士の対決となった。

Kaku
Kaku


初戦から出し続けている覚悟を決めたようなヘッドスピンのフルコースで攻め続けるKakuに対して、代名詞のエアチェアーをベースに様々なパワームーブを繋げて対抗するKATSUYA。

実はこの2人。初戦で死闘をくぐり抜けて来ただけあって、テンションの上がり方がハンパなかった。

kakuは、同じ関西BBOYであるShigekixとお互いすべてを出し切った決勝レベルの死闘を戦い抜き、KATSUYAは、Rasenと1票差で勝敗が決まるというどちらが勝ってもおかしくない死闘を勝ち上がって来た。

そんな2人が見せる決勝戦は、もはやダンスと対戦相手に感謝するようなお互いを高め合うバトルに。特にKakuの垂直式のヘッドスライディングを3回もかまして会場の大歓声をさらったシーンは、このバトルの最大沸点だった。覚悟と技のぶつかり合いをkakuが制して初優勝!

Winner Kaku(MORTAL COMBAT) VS KATSUYA(THE FLOORRIORZ / TAKE NOTICE)

レペゼンするダンスファミリーの威厳をかけたHIPHOPバトル


すべてのバトルがドリームカードだったHIPHOP。決勝戦は、前日予選を勝ち上がり、昨年の優勝者であるCanDooを破ったYuseiと、そのYuseiの兄であるDeeを倒して勝ち上がったTwiggzとの一戦に。

Twiggzは日本のKRUMPを背負うTwiggz Famのリーダーとして、Yuseiは日本でもっともSWAGなダンスファミリーのKING OF SWAGの代表として、それぞれ自分のダンスファミリーの威厳をかけた聖戦になった。

Yusei
Yusei


それぞれのファミリーを従えて入場する両者。先ほどTwiggzに破れたDeeは、天国にいる母親の写真と一緒に弟のYuseiを送り出す。

曲がかかるとYuseiが、今までのスタイルを一切崩さない自分のダンスを見せつけてTwiggzに詰め寄る。一方、Twiggzも初戦から高めてきたKRUMPで応戦。

彼らのスタイルとファミリーの威信をかけたムーブを言葉で表すのは非常に困難であるが、2ムーブ目でこのバトルの素晴らしさを象徴するシーンが訪れる。

それは、Twiggzのラストムーブの時だ。これまでの戦いに加え、Yuseiとのバトルでビルドアップ(気持ちの高揚と感情の蓄積)されたTwiggzは、KRUMPにおいて一定の意識から自分を超えた状態であるBUCKに達したのだ。

場外に飛び出し、会場のすべてを飲み込もうとするTwiggzのKRUMPに、両国国技館は歓声で揺れ、Yuseiも一緒にはしゃぎ倒すなど、お互いを高め合う神聖なダンスバトルに発展していった。

もうすべてを出し切って最高のバトルができたから、どちらが優勝しても悔いはない。そんな空気感が漂っていたが、そこは勝敗がつくダンスバトル。元をたどれば、それぞれのダンスファミリーの威信をかけた戦いだ。

そんな激戦を制したのは、この最高のバトルを生み出す引き金を最初に引いたYuseiに。

KING OF SWAGのリーダーである兄を倒したTwiggzからリベンジを果たし、自身もKIDS時代から挑戦してきたアライブで、念願の初優勝を手にした。

Winner Yusei(D-BLAST/零/KING OF SWAG) VS Twiggz(Twiggz Fam / ®️AG POUND / Madrootz)

今年もダークホースがバトルをかき回したALL STYLEバトル


ALL STYLESの決勝は、GOGO BROTHERSのREIを倒したKEROをセミファイナルで破り、2連覇を狙うUMAと、優勝候補であったIBUKIを初戦で倒し、一気にダークホースと化したレペゼンアメリカのSoulのカードに。

昨年、ノーマークな存在でありながら圧倒的な存在感で優勝したUMAと、今年ノーマークでありながら独特な存在感で決勝まで上がって来たSoulの新旧ダークホース対決となった。

Soul
Soul


先攻のUMAは、昨年からさらに磨きのかかった独自のフリースタイルでジャッジと観客の感覚を魅了。手足の長さや馬キャラを生かしたコミカルな動きと、音楽のグルーヴを逃さない確かなスキルで確実に会場の空気を支配していく。

対するSoulは、UMAの独創性をさらに越えるために、初戦から披露している靴を選ぶ動作をさらに進化させた"両手に靴をはめてパックマン"という想像を絶するムーブで対抗。日本人にはない感覚で音のグルーヴに合わせたダンスを笑顔で踊りきり、UMAを追い詰める。

お互い。いや、会場全体が未知との遭遇で何が起こるかわからない状況下で、お互いのダンススタイルをぶつけあった戦いは、よりマニアックで独創さを貫いたSoulが勝利。初来日とともに、アライブ初優勝を勝ち取った。

Winner Soul(LL Minded Stylez / SBK) VS UMA(サカナウマゴン)

招待バトラー制度が導入され、今までにはなかったドリームカードが多く実現した今年の"DANCE ALIVE HERO‘S FINAL 2018"

ダンサーの名前を見るだけでもワクワクが収まらないバトルカードが目白押しだったが、実際に繰り広げられたバトルは、期待以上のエキサイティングで夢のあるダンスバトルが繰り広げられていた。

そう。まさにダンス界のヒーローが生まれる場所。そういう舞台としてアライブはさらなる進化を遂げていたのだ。

さらに、8月3日(金)には、さいたまスーパーアリーナで"DANCE ALIVE World Cup"が開催されることが決定。

さらなる大きな舞台で、世界をまたにかけた戦いがダンサーたちを待っている!

(取材・文●のざたつ)

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

▼DANCE ALIVE HERO'S FINAL 2018▼
https://dancealive.tv/dancealiveheros2018/

画像一覧
8

  • 優弥/YUYA
  • Soul
  • Yusei
  • Kaku
  • PInO
  • 東洋大学(Style Syndicate)
  • 優弥/YUYA
  • 優弥/YUYA

キーワード

  • 「ザテレビジョン」からのプレゼント!

    「ザテレビジョン」からのプレゼント!

  • 【春アニメまとめ】2024年4月期の新アニメ一覧

    随時更新中!【春アニメまとめ】2024年4月期の新アニメ一覧

  • 【冬ドラマ】2024年1月期の新ドラマまとめ一覧

    随時更新中!【冬ドラマ】2024年1月期の新ドラマまとめ一覧

  • コミック試し読みまとめ

    話題の作品がいっぱい!コミック試し読みまとめ

  • 推したい!フレッシュFACE

    推したい!フレッシュFACE

  • 【冬アニメまとめ】2024年1月期の新アニメ一覧

    随時更新中!【冬アニメまとめ】2024年1月期の新アニメ一覧

もっと見る