――「特捜9」について。松岡さんから井ノ原さんへ思うことは?
松岡「継続、だと思うんだよね。継続できる喜び。『必殺仕事人』シリーズでは俺たちが藤田(まこと)の親分に導いてもらったように。十何年間、渡瀬の親分とずーっと一緒にやってきて、今度は井ノ原が座長になるわけじゃん。そこをどういうふうに思ってんのかな、と」
井ノ原「ああ~」
松岡「もちろん、チームごと継続して、その中での座長の名をもらったわけだから。俺は、井ノ原が座長を引き継ぐって聞いたときは、単純にうれしかったけどね」
井ノ原「うれしいけどね。やっぱり大変なことだよなって。渡瀬さんと一緒にやってきたからまだ勝手は分かるけど、みんなの意識の中に渡瀬さんがいて。せりふにも“係長が~”ってあってさ」
松岡「そうだよな」
井ノ原「そこで自分が主演かって思うとすごく複雑だけど、引っ張っていかなきゃな、と。状況も変わって、主任になってたりね。状況が変わると人も変わったりするじゃない? そういう感じで自分の役も成長させたいな、って思ってるよ」
――浅輪直樹は結婚も!
松岡「そっか、そういう展開が」
井ノ原「中越典子ちゃんとね」
松岡「あらあら~。『必殺』だとヒガシくん(東山紀之)の嫁だ」
井ノ原「そうなんだよ(笑)」
松岡「近場だなぁ~」
井ノ原「ウハハハハハ」
松岡「そこにさらにヒガシくんの『刑事7人』(テレビ朝日系)まで絡んできたらどーすんだよ」
――松岡さんがミタゾノをやると初めて聞いたとき、井ノ原さんはどう感じましたか?
井ノ原「最初に松岡が『家政夫のミタゾノ』をやるって聞いたとき、その手があったかって思いましたよ。松岡は若いころから主演もいろんな役をやってきて、次は何をやろう?ってずーっと思ってきたと思うの。マンガや小説を読みながらもいろいろ考えて、ミタゾノさんだよ。ああ、そこまでいったかーって(笑)。その手があったのかーって。それをまた飄飄とこなしてる感じがね。やっとココにたどり着きました…じゃなく、これはこれで楽しんでますってのがいいよね。すごいな、さすがだなって思いましたよ」
松岡「そっちこそ、さすがだな。その通りだよ。ズバ抜けて面白いもんなんかやりてぇなってずっと言ってて」
井ノ原「そうだったんだ」
松岡「なにせ俺ら、青島幸男さんの『意地悪ばあさん』('81~'82年フジテレビ系)とか見て育ってるじゃない。子供のころ、おじさんが演じてた奇妙なばあさんが、その後都知事になったときはビックリしたもんだよ」
井ノ原「子供たちはそこで、『意地悪ばあさん』のからくりを知るんだよね」
松岡「ミタゾノもそうだよ。子供はそれがTOKIOの松岡がやってるかどうかなんて、どーでもいいんだから」
井ノ原「ってことは、ミタゾノさんもいずれ都知事に(笑)⁉」
松岡「俺なんてダメだよ。多分、すぐ悪いことしちゃう(笑)」
井ノ原「でも、ミタゾノさんには、見たことのない松岡像があって。これまでどちらかと言えば、“動”のイメージが強かったけど、今回は打って出ない“静”だったり、“待つ”松岡の演技がね、いいんだよね。エネルギーを溜めながらスッと立ってる感じが、松岡、すごいなって思ったよ。その境地に行ったんだなぁって(笑)」
松岡「一度そこに行ったら、もう戻れないぞ(笑)」
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