独断と偏見のレビュー
相変わらずレビューまでが長くて申し訳ないが、そもそもクセが強い記事なので、そこはご愛嬌。
冒頭のダイジェストシーン。「●熱●陸」か「プ●フェッショ●ル ●●の流儀」か！ってくらい、ドキュメンタリータッチに作り込まれていて…一瞬DVD間違えたかと。
と思ったら本編始まっていきなり、寺島と吉田の夫婦漫才のようなおちゃめなやりとり、ぐっと引き込まれた。
それにしても名バイプレーヤーを捕まえて失礼かもしれないが、悠介こと寺島という男はかわい過ぎる。男から見てもかわいい。
吉田演じる一二三にいなされる姿は、まるで先生に怒られるやんちゃな小学生のよう。
でも、ちょっとうらやましい。吉田になら叱られたいって気持ちも分からなくない…って、人も多いでしょう。
関拓也GPが、見どころを「悠介と一二三は長年、付かず離れず微妙な距離感で過ごしてきましたが、なんと今回は意外にも2人の関係に“決着”がつくんですよ！ もしかして…結婚…の2文字が…!? とにかく2人に大きな動きがあるのでそこもまた注目していただきたいですね」と語っていたが、なるほどそういうことか。
どうなるのかはオンエアを見てのお楽しみだが、ほっこりとしたやりとりは今回も楽しめる。ちなみに唐突に挿し込まれた捜査一課の本田刑事(不破万作)、漁師姿似合い過ぎでしょ。
そして“ドM”な後輩刑事役の金子。コワモテにはこういうヤワメンがコントラスト的によくハマる、まさにその代表例だろう。悠介は直樹がいてこそ悠介でいられる。
そして、対照的に“ドS”な奥村澪刑事も同様。この個性が全然違う人間たちが集まるからこそ、悠介のキャラが引き立つのだろう。
しかし、悠介に対して「刑事になっていなかったら犯罪者」って直樹、というか脚本の深沢正樹氏…悠介を利用してのコワモテいじりが過ぎるわ。
確かにだまっていたら犯人役顔だし(失礼)、コワモテだが、寺島氏はとても紳士で優しい方。
「土曜ワイド劇場」枠で放送されていた当時、今はもう引退されたある“レジェンドウーマン”も「寺島さんホントいい人なのよ～」と、お菓子ポリポリしながら絶賛していたのを今でも鮮明に覚えている。
そんな寺島。この作品では一二三とのシーン以外にもオチャメな姿がたっぷり見られる。特にダンス教室に訪れた際のダンスレッスン姿…ねじり鉢巻きにジャージって、八百屋か魚屋の大将にしか見えん。
その他、関GPも「悠介の母・美智恵役の吉行和子さんには、“こんなやんちゃな息子がいるのもいいわね”と視聴者の方々に思っていただけるような母親像を演じていただいています」と語っていた通り、吉行ママの肝っ玉母ちゃんぶりや、あめくみちこ演じるドSな班長もそれぞれいい味を出しておる。
それから今回のゲスト・武田梨奈。インストラクター姿はもちろん一見の価値ありだが、個人的にはその友人役の荒井萌が大人になったなあ…とビックリ！
もうガールズバーの店員役をやるようになったのかと、勝手に感慨深い思いで見てしまった。
主役はコワモテの片岡悠介だが、悠介を取り巻く女性陣は総じて皆強いというのも本作の大きな特徴だろう。だから悠介や、直樹のような叱られて伸びるタイプ(？)の男性がホイホイと集まるのかも？
冒頭の話に戻るわけじゃないが、悠介と一二三の関係は男女の友情なのかそこに愛はあるのかはともかく、仕事で男女がうまく付き合うには最も理想形なのかもしれない。
本格ミステリーとしての面だけでなく、そんな新しい“男女関係の形”も勉強することができる本作。
男女だろうが男男だろうが、だんだん友達が少なくなっていく筆者は何を間違えたのか、過去をさかのぼって悠介に再捜査してもらいところだ。
文＝人見知りシャイボーイ
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
5月27日(日)夜9:00-10:52
テレビ朝日系で放送
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