山田裕貴、先輩たちから吸収の日々「井ノ原快彦さんは包容力や優しさがハンパない!」
――とても緻密に役づくりをしているが、実は共感できない点が。
山田「実は全く共感できないんです(笑)。新藤は思い立ったら行っちゃうタイプですが、僕は思い立ったら考えるタイプなので。だから、脚本を読んで『しんどー!』ってツッコむことがよくあるんですが、これは暴走してほしいということかな?と受け取っています。でも、突っ走る新藤は好きですよ。僕も考えた結果に突っ走ることがありますから。ただ考えが足りないだけなんです、新藤は(笑)」
――新人というと日々の成長が画面からもにじみ出てきそうだが、共演する吹越らの助言もあり、微妙に調節をしながら表現している。
山田「吹越さんが『(新藤は)成長させない方が難しくて、面白いんじゃない?』と言ってくださって、確かにそうだなと思ったんです。これまで映画でもドラマでも役の成長を考えながら演じてましたが、長いシリーズの中で一気に成長すると伸びしろが減っていってしまう。それに新藤は一度気付いても同じようなミスをすることがよくあるので、そういう性格なんだと思うんです。ですから、一話一話での気付きはありつつも、新藤らしい成長になればいいなと思っています。ただ性格に基づいた成長って、一番難しいのですが(苦笑)」
――現場ではこうした吹越や井ノ原ら、先輩俳優陣たちの影響を大いに受けているという。
山田「僕は“人は人”という考えが強くて、“僕には僕の道がある”と思うので、どんな人に出会っても吸収しようってあまり思わないんです。意見は聞くけど、自分が正しいと思う道を進もうというタイプ。でも、この現場は皆さんリスペクトできる方たちばかりなので、いろんな部分を盗みたいと思って。例えば、井ノ原さんは包容力や優しさがハンパなくて、お芝居を受け入れる力もすごいんです。人生においてなかなか感じられないことを味わわせてもらっていると思うので、しっかり吸収したいです」
(終)特捜9
夜9:00-9:54 テレビ朝日系
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