現在放送中の、安達祐実主演の昼ドラマ「娼婦と淑女」(フジ系)に、女優の柳沢ななが安達の妹役として出演することが分かった。
本作は、自分に瓜二つの子爵令嬢・凛子の死をきっかけに、他人として生きることを選んだ紅子(安達・二役)の悲しくも激しいシンデレラストーリー。柳沢は、ドラマの第3章(6/1〜)で行方不明だった妹・山田藍子を演じる。家族を捨てた姉・紅子を恨み、さまざまな復讐を繰り広げていくのも見どころとなる。
――姉を憎み、復讐する役どころですが、役作りはどのようにしましたか?
本当に冷酷で冷たい人というよりは、人に愛されることを知らなくて、愛するが故の復讐劇だと思うので、そこは人間的に藍子という役を愛することができました。役作りは、昭和の話ということで、登場が“パンパン”という、体を売っていた女性の役で、ミツ役の赤座美代子さんに「肉体の門」という映画を見た方がいいとアドバイスを受け、パンパンがどんな精神、メンタルで生きていたのか調べました。心と体と頭の中が全部バラバラな、自分でも自分が見えていない、そんな女性を意識しましたね。
――“昼ドラ”ということで…やはり、撮影はハードでしたか?
撮影初日に早朝まで撮影して、次の日9時入りで、「昼ドラの世界へようこそ」とプロデューサーさんに言われました(笑)。藍子DAYがあって、藍子だけで1日32シーン撮ったんですよ。32シーンって、映画1本撮れますからね。しかも藍子は感情の起伏が激しく、泣いたり、笑ったり、怒ったり、わがままな表現なのですごく体力を使うんですよ。切り替えて、切り替えて、1匹オオカミになって戦ってました。スタッフさんや共演者の方と仲良くすると、藍子のわがままな部分を出せなくなりそうで、最初から距離を保つようにしてました。
――藍子との共通点は?
赤が好きというところかな。藍子は結核で血を見てきているし、燃えるような復讐の心から、監督の藍子に対するイメージが赤だったんです。良い子を演じているときは衣装に赤がなく、思いを表現する(または思いを吐き出す)シーンのときはドレスや口紅が真っ赤なんです。自分も勝負するときは洋服を変えたり、口紅を赤めにしたりするので、一緒だなと思います。
――同じ事務所の先輩・安達祐実さんとの共演に関しては?
実は、小学校2年生の時に安達祐実さんのドラマ「家なき子」を見て女優になりたいと思ったぐらいの、マリア様のようなあこがれの存在です。祐実さんが現場を愛している方なので、スタッフさんにも気を配っていらっしゃっていて、2人きりになる時間があまりなかったので、深い話はあまりしてないです。現場に娘さんを連れてきているときに、3人でしゃべったりはしました。
――気に入ったセリフはありますか?
『トカゲ女』にはハマりましたね(笑)。藍子が紅子に「あんたは、あたしを尾っぽみたいに切り捨てるトカゲ女よ!」と言うセリフがあって。カエルやロバなど動物がよくセリフに出てくるんですけど、私はトカゲでした(笑)。最高の反発、反抗の気持ちで言うんですけど、その中にはすごく寂しいという気持ちがこもっていて、藍子が怒りと寂しさと愛を全部ぶつけているシーンです。あのシーンが一番テンション高かったし、自分が一番藍子になりきれていた時な気がします。我を忘れて長ゼリフをしゃべっていたので。
――初めてのラブシーンはいかがでしたか?
私はどんな役でもスイッチが入れば現場で「恥ずかしい」とかないんですけど、相手役の俳優さんがずっと笑ってたんですよ〜。それでもお互い絶頂の顔をしなくちゃいけなくて、大変でした。相手役の方は本番後のカットがかかった瞬間も笑っていました。
――今後、やってみたい役はありますか?
人間的に成長できる役や、お茶の間をホっとさせるような思いっきりラブコメみたいなのをやってみたいです。
――ファンの方や、視聴者にメッセージをお願いします。
この作品のテーマは愛です。「愛してる」という言葉を発さない世の中になってきてると思うので、視聴者の方がこのドラマを見て、愛を放出し合って、泣いてもいいし、怒ってもいいし、ピュアになるきっかけになったらいいなと思います。
月〜金昼1:30-2:00 フジ系で放送