黒木メイサ、椎名桔平の夢でうなされていた？
ヒット作家・相場英雄原作をドラマ化した「連続ドラマW 不発弾～ブラックマネーを操る男～」がWOWOWプライムで（毎週日曜夜10:00-11:00）放送中。本作は、大手企業による1500億円の不適切会計をめぐる人間模様と、その裏で暗躍する男の生き様を描いた社会派ヒューマンサスペンス。
主演の椎名桔平が演じる金融コンサルタントの主人公・古賀遼と、黒木メイサが扮する警視庁捜査二課管理官・小堀弓子の駆け引きが物語を盛り上げる。経済界の影の立役者にのし上がっていく古賀と、不適切会計の真相を暴くために彼を追う弓子。古賀が日本経済に仕掛けた“不発弾”とは……。骨太なドラマの主要人物を演じきった黒木に、作品への思いや撮影秘話などを聞いてみた。
――最初に脚本を読んだ印象は？
まずストーリーがしっかりしていましたし、とても興味深い作品だなと思いました。脚本を読んだ段階で、弓子は弓子なりに抱えている過去や引っかかっている部分があって、だから古賀に執着するということがわかったので、その部分を大事にしながら演じようと思いました。単純に弓子自身の復讐にならないようにしたかったし、彼女の中でも、そのことで葛藤があったと思うんです。そういう部分は意識しましたね。
――弓子のどんなところに魅力を感じましたか？
捜査二課にも女性はいるにはいるんだろうけど、基本的には男性社会の中で、弓子は管理官というポジションを務めているんです。これまでにいろんな言葉を浴びてきただろうし、偏見もあったと思うんですけど、その中で戦っている姿は共感というか、素直に応援したい部分でしたね。また、多くはないんですけど、弓子が実家に戻るシーンもあって。そこでは、普通の30歳の女性という部分もきちんと見せられたらいいなと思いました。
――実家のシーンと捜査のシーンで、どう演じ分けましたか？
考えていることや、思ったことを全部言うわけではないですけど、家族だからこそ明確な言葉がなくても、なんとなく分かりあえることってあると思うんです。捜査中はどうしてもピリピリとした空気になることが多いので、実家のシーンではリラックスした雰囲気を出すように努めました。
――弓子にとって古賀とはどんな男ですか？
法律の隙間をうまい具合にすり抜けているので、弓子も証拠を掴むのに必死だったと思うんです。古賀には古賀の過去があるけれど、だからといって彼のやっていることが全部許されるかというと、そういうわけでもない。撮影中は古賀という男を追い詰めるための日々だったんですけど、でも実際に会うことはそんなになかったんです。古賀のシーンが終わった後に私が現場に入って、弓子のシーンを撮ることがあったんですけど、古賀役の椎名さんとはすれ違いたくなかったので、こっそりと出入りしていました。とてもじゃないけど馴れ合う雰囲気ではなかったし、弓子という役を演じる上で、そういった距離感みたいなものは大事にしたいと思ったんです。
毎週日曜夜10:00-11:00
WOWOWプライムにて放送
原作＝相場英雄「不発弾」(新潮社刊)
監督＝星野和成
脚本＝田中眞一
音楽＝林ゆうき
出演＝椎名桔平、宅麻伸、原田知世、奥田瑛二ほか
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