――紆余曲折をへて完成した台本、それを手に取ったときは、どんなことを思いますか?
打ち合わせを積み重ねて、すでに何度も繰り返し読んできたはずなのに、刷り上がった台本を手に持つと、何かが違うんですよ。台本を1ページ目から繰って読み直すと、制作者であるはずの自分自身が「いい作品だな~」とジワッときてしまう(笑)。そういうことが往々にしてあるシリーズですね。
――「終着駅シリーズ」には、どのような思いを込めていますか?
2時間見終わって何も残らない作品にはしたくないな、と思っています。もちろんこの作品はエンターテインメントであって、文芸作品を目指しているわけではないのですが、見終わった時に10秒でも20秒でもいいから、ちょっと立ち止まって自分の立場や世の中のこと、何かしら考える瞬間があったらいいなと思っています。
最新作の「ガラスの密室」も、ラストのナレーションに牛尾の“祈り”のようなものが込められているので、最後まで注目していただきたいですね。余韻というか温もりが残るような作品にしたいということを心掛けています。
――「ガラスの密室」に続く次回作は、「事件記者冴子」との合作などを含めて“シリーズ通算50作品目”となるそうですが、記念作の構想は?
まだお話しできる段階にはないのですが、スタッフ一同、50作目に向かってよりよいものを作ろうという心構えや覚悟は持っておりますので、期待していただけたらうれしいですね!
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