10年目の「コード・ブルー」 山下智久『藍沢自身と僕自身の人生がリンクしていたと思う』
今回の映画は「最後のつもりでやった」
――映画化するにあたり、増本Pをはじめスタッフとの話し合いもあったそうですが、どんなお話しをされましたか?
映画として捉えたときに、例えば「映画ドラえもん」のジャイアンがいいヤツになっちゃう…みたいな話も必要なんじゃないかと思ったんですよね。多少のキャラのブレが出てきちゃうかもしれないけど、僕はそれも大切なのかなって思ったんです。まず、見てくれる人の環境が違う。わざわざ見に来てくださるじゃないですか、映画館に。その中で2時間存分に楽しんでもらうのを重視した方がいいのかなって。たくさんの人に届けたいっていうのが一番の目的だから、そのためにはどう撮るのがいいのか…という話し合いはしました。
僕だけじゃなく、ほかの4人(新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介)の意見も取り入れていただいて。僕自身、今回の映画を最後のつもりでやっているし、10年間やってきた思いを全て伝えるべきだなと。人それぞれ意見は違うけど、みんなのバランスをとって、一番いいところはどこだろうっていうのを探りましたね。
結局、ドラマ版から大切にしてきた医師たちの葛藤や成長を丁寧に描いてきた設定そのままでブレずに届けたいという意見で一致しました。それだけみんな思いが強い作品だなっていうのが分かったので、話し合いを持てたことは良かったなと思っています。それによって深くお互いの心を知るきっかけにもなりました。
――増本Pも「5人は、常にいいライバルで、いい形で刺激を与え合い、尊敬もし合えるいい関係」とおっしゃっていましたが、現場での雰囲気はどんな感じだったのですか?
医療の話はほとんどしないですね、親戚みたいな感じなんで、もう(笑)。同じ空間にいるだけで、何もしゃべらないことも普通というか。楽屋で、みんなで夕方のニュース見ながら、あーだこーだ言ったりして、「親戚か!」ってなってますよ(笑)
――そこには、フェローも?
フェローもです。僕ら5人の空気感があったんだけど、そこにフェローが溶け込むの早かった(笑)。彼らも僕らも、いいタイミングでいい人たちに出会ったんじゃないかなって思います。