NHK総合にて放送中のドラマ「そろばん侍 風の市兵衛」(毎週土曜夜6:05-6:45)。
同作は辻堂魁の小説「風の市兵衛」シリーズをドラマ化したもので、江戸版経営コンサルタントの渡り用人・市兵衛(向井理)がそろばんと剣術を武器に悪に苦しめられる人々を救う姿を3話で1つのエピソードとして描き出す。
放送中の第3部「帰り船」で市兵衛を雇うしょうゆ問屋の主人のいとこ・美早を演じる前田亜季にインタビューを行い、撮影中のエピソードや時代劇の魅力などを聞いた。
──1つのエピソードを3話で完結させるというのは連続ドラマでは珍しいと思うのですが、どんな印象を持たれましたか?
3部作って珍しいですよね、時代劇でこういうのはあまりないかなと思いました。1話完結よりも3話分の時間があるから、物語を深くまで描けるし、3話通して人間模様を見ることができるので、面白そうだなと興味を持ちました。
──前田さんは第3部からの登場ですが、他のエピソードはご覧になりましたか?
台本は読んでいないのですが、出来上がった映像を見せていただきました。セットの都合で、1部を撮影している時に3部のシーンを撮ることがありましたが、その時に現場の雰囲気を見ることができたので、気持ちの準備ができてよかったです。本格的に私が作品に参加するのはあと2カ月後だなと思ってなんだか不思議な感じがしましたね。
初日っていつも慣れなくて、さらに時代劇は所作など普段よりも気を配ることが多いので緊張してしまうんです。だから先に現場の様子を見れてホッとしましたし、すんなり撮影に入ることができました。
──共演する向井さんはいかがでしたか?
10年ほど前に1度ドラマで共演していたので、“初めまして”ではなく、“お久しぶりです、覚えてますか?”って感じで撮影に入りました。知っている方が現場にいるって、すごく心強いですよね。
向井さんは作品に向き合う姿勢や現場でのたたずまいもすっとしていてすてきで、市兵衛そのものなんです。タイトルにもあるように、すごく気持ちのいい風が吹いてそうな感じ(笑)。
──演じる上で向井さんとお話しされたことはありますか?
前回共演させていただいた時は私が連続ドラマにゲストで出演するという形だったので、ご一緒する期間が数日だけだったんです。今回は1カ月近く一緒なので、たくさんお話もできていい時間を過ごしています。
向井さんは現場で何が起きても動じないんです。監督さんが急に「これを変えてみよう」と言っても、すっとしていらっしゃる。だから頼もしいです。向井さんって頭がいい方なんです。そろばんさばきもですが、いろんな難しいことやっていると思うんですけど、さらっとこなすんですよ。私にはできないなぁって、ただただ感心しています(笑)。
──美早も、そろばんを使える役ですよね。
そうなんです(笑)。美早は「ちょっとはできるんです」とか言うんですが、向井さんのそろばんを見ていても全然分からない(笑)。江戸時代のそろばんなので今のものと形が違うし、向井さんはそろばんをしながら話してということには苦労されていました。「たくさん稽古しました」っておっしゃっていました。
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