綾野剛「沢尻エリカは底知れない」 新ドラマ「ハゲタカ」で3度目の共演で息もぴったり
生き馬の目を抜く企業買収の世界を描くドラマ「ハゲタカ」(テレビ朝日系)で、3度目の共演を果たす綾野剛と沢尻エリカ。既に息はピッタリな2人に共演の感想をうかがった
――三度目の共演となりますが、お互いの印象はいかがですか?
綾野剛「もう、安心感です。共演ごとにバージョンアップしてる感じで」
沢尻エリカ「同感です。綾野さんについていけば間違いないんで…ただ今回の役は今までにないくらいお互い真面目な役なので、何か改まっちゃって。2人の撮影では最初、『目を見て普通にまともな会話してるの、おかしくない!?』って恥ずかしくなっちゃった(笑)」
綾野「恥ずかし過ぎて『一回、冷静になろう』って言ったよね。今まで(映画『ヘルタースケルター(2012年)』、『新宿スワン(2015年)』)がお互いまともな役じゃなかったので。でもだからこそ、もう怖いモノはないんですよね」
沢尻「実力のある役者さんばかりで私はついていくのがやっとの現場だったんですが、綾野さんは冗談を言ったり、時にビシッと先導して雰囲気をつくってくれるので、さすがだなと」
綾野「うれしいですね(照)。前回の共演から今回までの間に、エリカは母親役を演じるなど、数々の難役を経て、地に足の着いた女性を瞬間的に、完璧に体現できていたので、僕が浮ついているのがバレてしまう。『マズイな、これは立て直さないとな』と思いました。沢尻エリカは底知れない、やっぱり素晴らしい役者だなと」
――ドラマの中の2人の役柄は、血も涙もない投資ファンド社長・鷲津政彦(綾野)に、宿泊業に携わる松平貴子(沢尻)の家族企業が狙われる、という関係ですが、お二人の心境は?
綾野「鷲津は策士で一見緻密に見えるんですが、自分にうそがないところが人間くさい男。だからこそ今の日本を再建するためには一人一人に怒りが必要だと考えている。その怒りを表現したいですね。対する貴子は、まぶしいくらいの正義で、自分に正直な人。2人なりの戦いがあると思いますよ」
沢尻「貴子は家族思いの誠実な女性で、意志のまま進んでいって逃げ出さない人。覚悟がないと、なかなかそうはなれませんよね。すごく肝が据わっている人だと思います」