現在、過去、未来 続いていく命のループ
生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑うくんちゃん。そんな彼の前に未来からやって来た妹のミライちゃんが現れ、くんちゃんは時空を超えた冒険へ。その中で幼いころの母親や若き日の曽祖父ら自分と関わる人々と出会っていく。
上白石:くんちゃんがおもちゃを散らかしてしまうのと同じように、小さいころのお母さんも片付けるのが苦手で、2人が一緒になって家の中をめちゃくちゃにしていくシーンがあるんですが、やっぱり親子ってつながっているんだなと思いました。私自身、お仕事で撮っていただいた写真を母親が見て、この角度、この表情は私にそっくりと言っていたりするので、親子ってそういうものなのかなと。
星野:確かに。僕も心配性なのは親に似ているかも。決断は割と大胆なのに、その後、妙に心配したりして。そこは親に似たのかなと思うし、そういう心配性なところは祖父も同じだったので、きっと脈々とつながるものがあるんでしょうね。
麻生:私の場合、母親が自分で作詞作曲をしながら、ヘンな歌を歌ってくれていたんですけど、それを聴いて育ったからか、私も自分の子供に同じことをしているんですよね。まあ、子供からは「そのヘンな歌、やめて」と言われちゃったけど(笑)。
黒木:この映画でもくんちゃんが冒険を通じて、自分の家族の歴史をさかのぼっていくシーンが出てきますよね。それこそ、ご先祖さまやおじいちゃん、おばあちゃん、そして両親がいてくれたからこそ、今の自分があると思える感動的なシーンでした。一家族のお話なのに、ここまで壮大な物語になっていくのは、さすが細田監督だなと思いました。
映画「未来のミライ」
7月20日(金)公開
配給=東宝
監督・脚本・原作=細田守/声の出演=上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子ほか