池田エライザが「The Covers」への思いを語る<後編>

2018/07/18 06:00 配信

音楽 インタビュー

NHK BSプレミアムにて放送中の音楽番組「The Covers」(毎月最終金曜夜10:00-11:00)。同番組では、アーティストたちが影響を受けた曲や思い出深い一曲のカバーを披露する。

4月からMCに就任し、リリー・フランキーと共に進行を務める池田エライザにインタビューを行い、その模様を2回にわたって送る。

後編では、池田がアーティストと話す上で心がけていることや番組の見どころを聞いた。

4月からリリー・フランキーと共に番組MCを務める池田エライザ


MCとして“こなしちゃいけない”


──4月からMCに就任しましたが、慣れましたか?

初回の収録は手が震えるほど緊張しました。アーティストの方のお話を聞けるのがうれしくてボーっとしちゃって、カンペに気付けなかったり…。

でも皆さんが自分の宝物のようなお話を持ってきてくださることにすごく感激したし、私は緊張してダメダメだったけど、「The Covers」に参加できるということは、とても有意義で豊かな時間が過ごせることなんだなってうれしかったです。

ただ2回目からは私も出演者ではありますが、一番はゲストの方に心地よく話していただくことだなと思うようになって。まだ反省点は多いですが、どういう質問をすれば深いことが聞けるだろうかなど考えるようになりました。

──もう2回目ですぐにMCには慣れましたか?

2回目のゲストだったエレファントカシマシの宮本浩次さんが、少し独特の間合いを持ってらっしゃるというか、急に固まっちゃうことがあって、「これは待った方がいいのか? それとも次の話を振った方がいいのか?」って。2回目で宮本さんがいらっしゃるって難度高いですよね(笑)。

リリー・フランキーさんも毎回「安心して、大丈夫だよ。普段はもっと話しやすくなると思うから」っておっしゃるんですけど、やっぱりアーティストの方々ってプロフェッショナルだからこそ個性的で、自分の芯を持っていらっしゃるんです。

だからこそ自分のエゴや自分の偏見を持ち込むのは失礼になりますし、「こうですか?」って聞くよりは、ゲストの方が話したことに対して自分の言葉で返した方が、もっともっと厚みがある会話ができるんじゃないかな、と思っています。

アーティストの皆さんは敏感だから、私がMCとして“こなしちゃいけない”と感じていて。

気持ちよくお話しされている時に「ちょっとしゃべり過ぎたな」とか思ってほしくないんです。自然に話が終わって、あくまでその中で気になっていること聞いて、またその話が円滑に進んでいくのが一番の理想。

だからゲストの方には“リリーさん家に来た”みたいな気持ちになってほしくて、ゲストの方のお話を自分の中できちんと咀嚼(そしゃく)してから次のことを聞くようにと、気を付けています。

関連人物