KATSU「音楽って面白いね!」としみじみ…
――アニメ作品があって、そこを第一にしているんですね。
KATSU:アニメ作品の曲を書くと、結果こうなったっていうのを作っていきたい。「K」は、スタイリッシュな中に重い主題があって、人の生き死にも描かれる重い世界観を感じられるものだし。「アホガール」の主題歌に関しては、あっけらかんと楽しいんだね、良かったねっていう楽しさを追求した曲。アニメに合わせたら結果そうなってしまったっていう感じなんですが、そういうアーティストでいたい。
「俺たちの音はこれだ!」とか、「これがangelaの音だ!」っていう、そういうのにこだわる気はさらさらなくて。作品がそれを求めているなら、演歌でもやると思うんですよね。妖怪ものとかスポーツものってこの15年やっててまだやったことのないジャンルなんですよね。そういうのやってみたい。面白いと思う。
あと、超“和”が感じられる物とか。「るろうに剣心」とかもそうだし、刀、剣は振り回しているんですが、もっと着物を着ている和を感じるものとか、そういうのはやってみたいな。そんなふうに15年やってきたので、今はアニメじゃない、アルバムの中の曲とかを作るのがめちゃくちゃ大変だよね?
atsuko:大変ですね。
KATSU:むしろ、大変以外のなにものでもないくらい。
atsuko:テーマが広過ぎて。今ヒットチャートに入っている楽曲って、恋愛の曲が圧倒的に多いんですよね。それはピュアな物だったり、片思いだったり。そういう物がたくさんあって、世間が求めている中で「私が今、恋愛について何を書くの?」って。冷静に考えた時に、この年齢だともう不倫だよねって。
KATSU:(笑)。
atsuko:「初めて手をつないで、ドキドキしたわ!」っていう歌詞を、今自分が歌うとして生み出しにくいっていうか。楽曲提供ならアリだと思うんですが、そういうことをいろいろ考えていくと、社会の事…「税金高いね」とか、親の介護とか、他の国はどうとか、そういう実際に普段考えていることだと、楽曲に落とし込んでいくのは難しいんですよね。
――生々しさがすごいですね。
atsuko:アルバムではタイアップのない曲も書きますが、結構な思いをして書いています。「ファンの子たちがどんどん結婚していくから、結婚の曲を書こう!」とか、そういうところから刺激をもらって書いたりしますが、そういう意味では作品のために書くのは得意ですね。そうしていきたいって思うくらい。こういうことをラジオとかで話すと、ファンの子たちは「税金が高い!みたいな歌も書いてください」「どんどんやってください!」って言ってくれるんですけど、「それ、エンタメになるのかな…」って。
――反体制的なノリで。
KATSU:パンクロックみたいな? その辺、アイドルの皆さんってすごいですね。各アイドルチームの個性を、ちゃんと守って出し合うじゃないですか。あれはすごい技術だなと思いますね。
atsuko:グループもたくさんあるのに、個性をいろいろ出されていて。学校をモチーフにとか、キャビン・アテンダントをモチーフにとか。モチーフにされているネタが豊富で、ネタ切れで困ることとかないのかな?って思っちゃいますよね。
KATSU:歳をとっていくと、J-POPの音楽としてまとめられているもののテーマ性ってどこなのかな、と思うこともあって、時に薄く感じることもあるんです。その中にangelaみたいな1曲1曲のテーマが濃いのが出ていくと、かなり浮いた存在になるのは重々承知なんですが。色々な物をモチーフにして突き詰めているアイドルの方たちの歌も面白いし、アニソンアーティストもそれぞれのアニメのために曲を書いているので世界観が独特だし、音楽って面白いね!
atsuko:しみじみ(笑)。
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期間限定盤:1300円(税別)
通常盤:800円(税別)
【HP】http://style-market.com/angela/
【angela SPコメント】
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