災害などの医療現場を通して、フライトドクターとして活躍する医師たちの成長や絆を描く「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」。2008年にドラマの1st Seasonが放送され、10周年の節目のことし、劇場版が公開された。主人公・藍沢耕作を演じてきた山下智久に、今作への思いを聞いてみた。
「『コード・ブルー』は、僕が芸能活動をする上においての気付きになった作品でもありますね。10年続けてくると、この作品を見て下さった人達から、“このドラマをきっかけにフライトドクターになった”とか“このドラマを見て医者を目指すようになった”という声を聞くようになって、自分が誰かのきっかけになれるということの素晴しさを教えてもらったんです。それまでは、“自分が人前に立って演じることの意味って何なんだろう?”って悩んだ時期もあったんですけど、この作品に出逢って、社会的にもいいメッセージを与えることが出来る職業なんじゃないかってことを気づかせてもらって、自分の仕事に誇りを持てたんです」
山下がジャニーズ事務所に入所したのは1996年。山下自身も、ドラマ「木曜の怪談」(1995~1997フジテレビ系)を見て、滝沢秀明に憧れたことをきっかけに、小学校5年生で入所したのだ。人生の大半を“アイドルであり、役者である山下智久”として過ごしてきた彼は、22年という芸能活動の中で、どのように心情を変化させてきたのだろう?
「今も、尖っている部分というか、譲れないと思う部分とかもあるんですけど、昔より、周りをちゃんと見ることも大事だよなって思うようになりましたね。人のことをちゃんと知りたいと思うようになったことが、自分が変われた大きなきっかけになったと思います。そう思うようになったのは、大学に行き始めたころ。自分は小学校の5年生のころから、芸能界でしか生きてこなかったから、この世界しか知らなかったし、そのころから課せられる責任と戦ってきて、すごくプレッシャーもありました。なかなかそれを話せる人もいなくて自分1人で抱えていたところもあったんです。でも、大学に行ったことで外の世界をいろいろと知ることができたことと、大学時代の友達が社会に出て頑張っている話を聞いたりしていたら、僕は役のためや、自分のことを応援してくれるみんなのために頑張っているけど、友達もみんな会社や家族や守る者のために頑張っているんだなって思ったんです。みんなが会社で任せられる立場故の責任や大変さと、自分がずっと感じてきた責任と重なったんです」
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)