「第九」に乗せて“大工”の物語を!吹越満らが異色の音楽オーディオドラマに挑む
7月28日(土)に、NHK-FMラジオで、NHKシアター「大工」(夜10:00-10:50)が放送される。
同作は、脚本を「ままごと」主宰の柴幸男が務めるオーディオドラマ。
建築が発達し、大工たちがみんなの憧れの職業となっているとある世界を舞台にした物語を、富田靖子のナレーションと、ベートーベンの「第九」のリズムに乗せて送る。
ある日、身寄りもなく、家もない少年(声=鈴木杏)が大工の棟りょう(声=吹越満)と出会い、弟子となる。また一方では、がれきの山を前で、家も家族も失くした男(声=田中要次)が、同じく身寄りも家も失くした女(声=山容莉枝)と少女(声=高月彩良)を助け出し、彼らを家族と呼び、家を建てようとする。
交差していく二つの物語から、家族・家とは何かを描き出していく。
棟りょうに、この世に「居ぬ」も同じ存在として、「犬」と呼ばれる少年役を演じる鈴木は「以前から好きだった柴幸男さんの作品に参加できること、また『大工』という素晴らしい世界に『犬』として存在出来て、とてもうれしく、また楽しい、貴重な体験でした。私も早く出来上がった作品を聞きたいです」とコメント。
そして、そんな「犬」の師匠となる、棟りょうを演じる吹越は「最近、折りにつけ感じていたのは、歌える・演奏できる・楽譜が読めるなど音楽の素養のあるひとがうらやましいということ。
『お芝居にBGMとして音楽を乗せる』と『音楽に合わせて台詞を収める』は全く違う作業だ。僕には無理だ。ベートーヴェンの交響曲なんて。この作品のたった一日での録音は、アンサンブルで出演されているメンバーなくしてできなかったと思う。
彼女たちのお陰です。僕がなぜこんなことを言うのかは、番組を聞いていただければ分かると思います」と意味深に語る。
さらに、ナレーションを務めた富田も「こんなラジオドラマが、あるのか! と驚きの連続でした! しかし私はナレーション…皆さんの熱いセリフと音楽にジェラシーを感じながらの素晴らしい収録でした」とその出来に自信を見せた。
7月28日(土)夜10:00-10:50
NHK-FMラジオで放送