――糸が吉之助にひかれたのはどんな部分なんでしょうか?
やはり、新しい日本や世界を造っていく人だからじゃないでしょうか。
優しさを持ちつつ、国を変えていくための行動ができる人なので、そういう部分にひかれたんだと思います。
吉之助さんが人のことを思いやる心はずっと変わっていないので、だからこそ悩んで苦しんでいく姿が、私は見ていてすごく切ないです。
――糸といえば、走るシーンが印象的ですが工夫している点などはありますか?
アキレス腱を伸ばしたりしていますね(笑)。
カメラが追い付けなくならないように、ちょっとゆっくり走るようにしています。
あとは、着物がはだけないように、所作にも気を付けています。小股で走らないといけないんですが、ダイナミックにも見えるようにいいあんばいで走っています。
――西郷家の嫁として、家族になって感じたことはありますか?
糸としての目線ではないんですが、私の意見としては、大変だなと思います(笑)。
吉之助さんは貧しい家に、いろんな人を連れてきちゃうんです。そこがいいところでもあるんですけど…。
最初のころの幼なじみとしての関わり方とは明らかに違いますし、糸にとっては“西郷吉之助の妻”という言葉はかなり重いと思うんです。
革命を起こす旦那を支える妻でいなければいけないということは、大変なことですよね。
糸はそんな役割に悩みながらも、家の大黒柱の“代わり”になろうとする強さがありますね。