男だらけの舞台「12人の優しい殺し屋」出演の川村陽介が語る“けいこ場は汗だく”
芸能事務所・ホリプロの若手俳優が出演する舞台「12人の優しい殺し屋」が8月7日(土)から東京・赤坂レッドシアターで公演。東京・目黒の大圓寺で舞台の成功祈願を行った俳優の川村陽介に、本作について直撃した。
「12人の優しい殺し屋」、通称“ヤサコロ”は、“ペルソナXII”と呼ばれる星に導かれた、さまざまな特技を持つ12人の殺し屋が織りなすミステリアスなストーリー。各殺し屋にスポットを当てたドラマを、ラジオや小説などでオムニバスにメディアミックス展開してきた人気のコンテンツだ。その舞台化第1弾となる本作では、俳優でありながら、裏では超一流の殺し屋でもある角坂翔(川村)が、放火犯の風間芳樹(木村了)をターゲットに仕事を遂行していく。ペルソナXIIを束ねる占い師・真宮陽介を載寧龍二、真宮の執事の木暮真澄を大石吾朗、精神科医で殺し屋の葛葉涼を鈴木亮平、ホストで殺し屋で醍醐小太郎を前田公輝、料理人で殺し屋の白神彰を菊田大輔が演じる。
――本作は同じ事務所の俳優、しかも男性だけという舞台ですが、この企画を聞いた時の感想は?
「昔から知っているメンバーが多かったので、『やった! また一緒にできる!』と思ったのが最初の正直な感想です。僕は男ばっかりの現場が多いので、『またか』とも思いましたが(笑)、女性がいると気を使ってしまうので男ばかりなら楽しくやれるだろうと思っていました。同じ事務所のメンバーだけでやるということにも意味があると思う。『ホリプロにはこんなに魅力的な若手がいる』ということをぜひ見せたいですね」
――“女子力”という言葉がはやりましたが、この舞台は“男子力”で作る舞台?
「そうなんです! 男ばかりだとやはり熱くなれる空気感が出るといいますか…。けいこではバシバシ話し合いをして意見を出し合って、けいこが終わるとみんなで『飯食いに行く?』みたいなね。舞台でも僕らが1つのチームに見えるといいなと思います」
――作品を読んでの感想はいかがでしたか?
「最初は舞台の台本ではなく、角坂翔がメーンになっている小説を読ませていただきました。個性の違うさまざまなキャラクターが、それぞれの得意なことや職業を生かして“殺し”をやっていくんですが、それぞれの殺し方がどれも個性的。こいつらがチームになるとどうなるんだろうとワクワクして、『なんだよ、面白いじゃん!』って思いながらどんどん読みましたね」
――舞台でもそれぞれの個性が発揮されていますか?
「舞台は出演者みんなが主役ともいえる内容だと思いますね。了はターゲットになる役で、そこにみんなが向かっていくからある意味主人公。公輝はしっちゃかめっちゃかかき回す役回りで。亮平くんは殺し屋4人をまとめるリーダーのようなところもある。真宮役の載寧さんは最後までうさんくさくて、大輔は何をしてるかな…和ませ役かな。チームに1人はいないといけない感じのキャラです(笑)。そんなふうにそれぞれ見せどころがある舞台なので、好きなキャラを見つけていただいて、その人を中心に見るのも面白いんじゃないかなと思います」
――演じる角坂翔はどんな役でしょうか?
「翔の表の顔は俳優で、人と接するときも相手によって顔を使い分ける。演じる上では、やはりし屋のときと普段とで顔が違うだろうと思うので、ギャップが出るようにと考えています。僕の見せ場の1つは“殺し”の場面かな。俳優としての能力を生かしながら、どんなふうに、どんな手段で仕事を果たすのかを注目してください!」
――暑い夏の舞台ですが、苦労していることはありますか?
「僕は夏は嫌いではないのですが、人一倍汗っかきなのでそういう意味では苦労しています(笑)。きょうも浴衣なんて着ちゃって、もうビチョビチョになって大変ですよ。僕はこんなに汗に困っているのに、載寧さんや木村は自転車でけいこ場に来るんです。朝からさわやかに汗だくですよ! 現場で自転車がはやってるんで、僕も欲しいなと思いながら見ています」
――最後にメッセージをお願いします。
「男ばっかりの舞台ですが、ホリプロの若手たちのカラーを出していきたいと考えています。原作ファンの皆さんもぜひ新しい“ヤサコロ”を見に来ていただけたらうれしく思います」
http://www.yasakoro.jp/
<プロフィル>
かわむら・ようすけ
'83年6月5日生まれ。埼玉県出身。映画「死者の学園祭」('01年)でデビュー。ドラマ「タイヨウのうた」('06年)、「新宿スワン」('07年)、「ROOKIES(ルーキーズ)」('08年)、「Mother」('10年)などに出演。