大東駿介が学んだ「役の言葉は自分の言葉であるべき」倉野尾成美は「謎」に悩む<ひまわり対談・前編>
役の言葉は自分の言葉であるべき
――倉野尾さんのせりふは台本ですか?
倉野尾:私もせりふはなかったです。質問されることに答える感じでした。最初は「ラジオのゲスト役で出てください」と1、2枚くらいの紙をもらって、「台本です」と言われて。本当に「倉野尾成美です」くらいしか書いてなかったので、「どういうことですか?」ってなりましたね(笑)。
――チーム8への思いを語るシーンがありますが、あれもご自身の気持ちなんですね。
倉野尾:はい。紙にも「ご自身の言葉で」みたいな感じで書いてあったので、台本…なのかはわからないんですけど、自分が思うようにしゃべりました。
大東:僕もブースの外で思ったことを、(ラジオDJの)みっちゃんという素人のおばちゃんに「倉野尾さんにこういうことを聞いて」というのを書いて指示していたんですよね。それは僕が思いついたことをやっていたし、倉野尾さんが話していたことから僕がキャッチしたことを、彼女たち(高校生)に伝えるとか。
だから、この作品で学んだことは、“役の言葉は自分の言葉であるべき”だなって、すごく思いましたね。倉野尾さんがゲストで来てくれて、彼女が言ってくれた言葉で自分がキャッチして、彼女たちに伝えたい言葉を自分が選ぶっていうことは、自分の役の使命だと思ったので。それさえできれば何でもできるんじゃないかなっていう気持ちではいました。
だから、自分でもあそこにいたのは素の僕なのか、役としての僕なのかというのはすごく曖昧で、そういうものでもいいのかなって思いながらやっていました。
――みっちゃんも台本はなかったんですね。
大東:みっちゃんも普通にアドリブを入れてきたな?
倉野尾:私、みっちゃんも役者さんだと思っていたんですよ。
大東:英語の先生。
倉野尾:ふふふ(笑)。すごくびっくりしました。みっちゃん、面白い方でした。
――今回の舞台は栃木県でした。チーム8の栃木県代表・本田仁美さんとは何か話しましたか?
倉野尾:「撮ってきたよ」って話はしました。今回の出演は私でしたけど、この作品はどのメンバーが出演しても力をもらえたと思います。(高校生たちは)同世代の子だったので、「高校生でもこんなことができるんだ」「地域を愛していれば何でもできるんだな」って思いました。
出来上がった作品を見ながら、「自分でもこんなふうに何かできらたらいいな」って、力が湧いてきました。
【後編に続く】
全国で順次公開中
出演=大東駿介、佐久本宝
佐藤佑香、青木由比、坂本一樹
前田亘輝(特別出演)、倉野尾成美
西岡徳馬
企画=前田亘輝
監督=杉本達
脚本=金沢達也
主題歌=「灯台」TUBE(ソニー・ミュージックレーベルズ)
公式サイト=http://you-happy-himawari.com/
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