鈴とは似たもの母娘なのかも
克子は母親の鈴にも、三姉妹の中で一番口答えするし、一番突っ込みます(笑)。母がいろいろ勝手なことを言うので、みんな意見したいはずなのに、姉と妹が言わない分、「私が言わなきゃ」と、使命感や責任感のようなものを感じているのでしょう。なにより母は夫の忠彦さんを認めていないので、よくぶつかります。
それも娘を心配しての言葉ですし、それだけ愛情があるからだとは思いますが、母に「売れない画家と結婚して」と思われていようとも、克子は幸せなんです。克子は母の言葉にストレートに反応してしまいますが、そこが克子らしいところでもありますし、きっと似た者同士の母娘なのでしょうね。
忠彦さんは口数が多いタイプではないので、克子は妻としてその思いをしっかりくみ取っています。夫に「言わなくても分かるだろう」と認められていることも、克子にとってはうれしいのだろうと思います。
4人の子どももいて、仲の良い家族です。たとえ絵が売れなくても笑って跳ね返してしまいますし、ブレずに自分が好きなものを描き続けている忠彦さんの一番の理解者でいたいと克子は思っています。
香田家のセットも克子の服装も、「これって昭和?」と思うほど、洋風でハイカラです。光の当たるウッドデッキがあったり、調度品が欧風だったり、この時代に流行っている最先端に浸っていたいのでしょう。
きっと、人と違うものやことを好んでいるのかもしれません。衣装もいつも色がきれいで、かわいいスカートをはいていたり、モンペの柄もちょっとハイカラな柄だったりします。