――“最強最悪”の男として意識していることとは!?
智司は最強の男なので、どんな相手に対しても落ち着いている感じを出したいなと。どこか余裕があるような“ボス感”みたいなものは意識しながら演じています。相良は常に智司のそばにいるので、本番前にボス感が出ているかどうかを勇斗に確認して「大丈夫だよ」という言葉を聞いたら、最後に鏡で触覚をチェック。毛先の向きを見て「これでイケる!」ってなったら、本番というルーティングができてます。
――ボスっぽいどっしりとした感じということは、せりふの言い回しも抑え気味ということですか?
声のトーンは、かなり落ち着いた感じになっていると思います。福田さんの作品なので完全にコメディーなんですけど、智司と相良のシーンだけコメディーのコの字もない(笑)。自分から笑わせるようなせりふや仕草はないですね。
だから、佐藤二朗さんとの共演シーンでも、福田さんからは絶対笑わないでくれというリクエストがあって、どんな時もどっしり構えている智司の笑顔を画面に残さないでくれと強く言われていて。
カメラは右から撮っているから、もし笑っちゃったら左を向いてくれと言われたことがありました。でも、本番が始まって10秒ぐらいで左を向いていましたね(笑)。あんな近くで佐藤さんの芝居を見ていて笑わないなんて無理ですよ。台本でいうと、0.5ページ分ぐらいのト書きしかないのに、平気で10分以上しゃべっていますから。しかも、ストーリーと関係ないことを。あれで笑っちゃいけないなんて、もう拷問に近いです(笑)。
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