「億男」原作・川村元気氏、自分が書いた小説を俳優が演じることで「濃い豚骨しょう油味みたいなものになる」
ハリウッドで「君の名は。」を製作中
──今回はあくまで原作者という立場である川村さんですが、今後、自身の中心軸である映画プロデューサーとしてやってみたいことは?
今、J・J・エイブラムスとハリウッドで「君の名は。」を作っているんです。日本で作った物語、しかもアニメーション作品がどうやってアメリカで実写になるのかというのは、プロデューサーをJ・Jと共同でやれている中で体験していきたいし、向こうの作り方が日本とどれだけ違うのかと。自分の中には、あまりハリウッドコンプレックスのようなものはないんですけど、どれだけ自分のやり方が通用するのかと思っています。野茂英雄のようにフォームを変えずにやっていきたいし(笑)、それでどこまでいけるのかなと。あとは、アメリカと中国という両大陸の、全然作り方の違う国で、自分の作り方でどこまでやれるのかということにも興味があります。一方で、小説では絶えず自分の興味のある、“世間”を根本に、切実に悩んでいることや気にしていることを掘っていきたいなと。今後も、映画と小説の両輪で、それぞれ表現したいことをやっていきたいと思っています。
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監督=大友啓史/出演=佐藤健、高橋一生、黒木華、池田エライザ、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也ほか