芝居は原作の物真似にならないように
――「逆転裁判」は過去に幾度も舞台化されている人気作ですが、稽古をしていてどういうところに魅力を感じますか?
やっぱりキャラクターの個性がすごいなって思います。ゲームでのデザインからして個性的じゃないですか。そういう外見に加えて、台詞やポーズも特徴的で、舞台でもその個性がすごく生かされているんです。それは稽古をしていても面白いなって思うし、役者さんを見ているだけで楽しめる舞台だと思うんです。
何か私、さっきからすごいってばかり言ってますね(笑)。語彙力がなくてすみません。
――大丈夫ですよ(笑)。芝居を通じて、自分と真宵、似ているところや共感できるという部分はありましたか?
真宵ちゃんって性格は明るいんだけど、結構人見知りなところがあるんですよ。私も初対面では引けちゃうんですけど、慣れてきたらめっちゃワーっとするタイプなんですよね。乃木坂46の中でも最初は閉じこもっていたけど、今はワチャワチャふざけてるくらいで。そういうところは似てるなって思います。
だから役としても考えやすくて、自分だったらこういう時はこうするなって、あまり考え込まずにできている部分もあります。
――原作の真宵になり切ろうとしていますか、それとも自分の表現で真宵を作ろうとしていますか?
そこがとても難しくて。私にしかできないお芝居の表現はきっとあると思うし、いかに(原作の)真宵ちゃんのようにお芝居できるかというのもあるし。どちらの要素も取り入れられるのが一番良いんですけど、それはやっぱり簡単にはいかないです。
最初の顔合わせの時、演出のほさかようさんから「物真似にならないように」と言われたんです。真宵を演じますけど、私は私だから、そこはもう本当に気を付けないといけないと思ってます。
――稽古を終え、本番で中村麗乃としての真宵をどう見せてくれるのか。ファンにとっても楽しみになるところですね。劇の中で、真宵のどんなところが見どころになってくるでしょうか?
それはやっぱり、真宵ちゃんが持つ独特の空気感です。作品を知っている人は分かると思うんですけど、変わった子じゃないですか。
何だろう、ちょっとズレてるというか、おかしいというか。1人だけ違う世界を持っていて、不思議な行動を取ったり、感情表現もころころ変わったり。まだ全部の通しはしてないんですが、きっと見ていて面白い子だなって思ってもらえると思います。
――全く関係ないですが、中村さんのこと、テレビで見ている時は変わった子だと思っていたんですが、しっかり喋れるんですね。
それ、よく言われるんですよ。握手会でもファンの方から「ちゃんとしてるんだね」って言われたり。
――「乃木坂工事中」(テレビ東京系)だと“逸材”とか言われてるじゃないですか。
それは(バラエティに)慣れてないから。上手く返せなかったり、焦ったりして、それがおかしな感じで出ちゃってますね(笑)。
2019年1月16日(水)~21日(月)シアター1010(東京・北千住)
<キャスト>
成歩堂龍一:加藤将 綾里真宵:中村麗乃(乃木坂46)
御剣怜侍:小波津亜廉 ゴドー:友常勇気
糸鋸圭介:鈴木雅也(SET/Grab"A") 矢張政志:反橋宗一郎
狩魔冥:花奈澪 大場カオル:久下恵美(SET)
深鴫ヨーコ:大矢真那 ヨークシャー・ベルジャン:小南光司
ジャック・クローマック:小西成弥 アンティーノ・ニバンテス:田上ひろし(SET)
マルデア・バレンボー:鵜飼主水 コジロー:竹村仁志
タリーノ:原勇弥 ネミーノ:園田玲欧奈
ジュナン・マルットソン:辻大樹(SET)
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