――そもそも、なぜ吉村さんがナレーターに選ばれたのでしょう。起用理由はお聞きになりましたか?
「聞いたことはないんですけど、まったんと仲がいいからじゃないですか?(笑) あと、テーマが割と硬いから、崩せる人が欲しかったのかも。
最初にスタッフさんから『普段、又吉さんを何と呼んでいますか?』って聞かれて、『“まったん”です』って答えたら、『それで行きましょう!』って、喫茶店で話してるような感覚で決まったんですよ(笑)。この番組のナレーションはそんなふうに、会議でああだこうだみたいに逆算で考えていくというより、その場のノリで決まっていく感じはありますね」
――従来のNHKのイメージとはずいぶん違いますね。
「そうですね。Eテレは、かつて『NHK教育テレビ』って言ってましたけど、見る側にも知識がないとだめなのかな、若者が見て分からないんじゃないかな、みたいなイメージがあったような気がするんですよ。でも、例えば2018年の『新語・流行語大賞』の候補を見てみると、NHK発信の言葉がいくつもありますよね。それってきっと、NHKという放送局が、僕ら世代でも楽しく見られるような番組を作る努力をしてきたからだと思うんです。むしろ最近は、NHKと民放が逆転してるんじゃないかとすら思うこともあって。NHKで昔やってた健康とか生活の情報を今は民放の番組が取り上げていて、民放で昔やっていたような自由度の高い番組が、今はNHKで作られてて。NHKのチャレンジ精神を感じますね。あと、あれも…何でしたっけ、『みつかるEテレ』っていうキャラクターの…」
――キャンペーンキャラクターの「ミッツ・カールくん」ですね。
「そう、それ! 謎のシュールなキャラクターで面白いですし、昔のNHKでは出てこなかったような発想を楽しんでる感じがしますね」
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