―― 一方、矢部さんは、入江さんをどんなふうに見ていますか?
矢部「僕は引っ込み思案なところがあるんですけど、高校時代に入江くんが誘ってくれて、友達グループに入れたので、楽しい高校生活を送れました。お笑いの世界に誘ってくれたのも入江くんですし、その高校時代の関係が今の今まで続いてるっていう感覚なので、感謝はしてますけど…それくらいですかね。特にお笑いの才能があるとかは思ったことないです」
入江「何なんだよ! だけど、僕も全く同じなんですよ。この世界に入ってから、先輩の芸人さんたちから『矢部が相方でよかったな』とか『すごい才能を見つけたな』ってよく言われるんですけど、俺自身、矢部を見ててもそんなふうに思ったことないんですよ。ガリガリだとも思ったことないし」
矢部「どういう感覚?(笑)」
入江「いや本当に、ガリガリとか背が低いとか、矢部の見た目が面白いとか一切感じたことがなくて」
──じゃあ、どうして矢部さんをお笑いの世界に誘ったんですか?
入江「それはやっぱり、単純に俺が言うことは何でも聞いてくれるから…」
矢部「(笑)。入江くん、結構いろんな人を誘ってて、断られ続けてたらしいんですよ。でも僕は、断るのが苦手なので」
入江「去年、同期のマンボウやしろと久々に会って呑んだんですけど、そのとき、やしろが『結局、太郎ちゃんが一番天才だから』って言うんです。でも、やっぱり僕にはピンと来なくて(笑)。だから、他のコンビのエピソードがうらやましいんです。高校時代にこんなことを一緒にやったとか、NSC(よしもとの養成所)で、相方がこんな才能を開花させた、みたいなエピソードが。でも矢部は、絵を描くのは昔から得意でしたね。食えない頃、原宿とかで似顔絵を描いたりもしてたんですよ」
矢部「『電波少年』(矢部出演の「進ぬ!電波少年」などの「電波少年」シリーズ。1992~2003年、日本テレビ系)の企画で、似顔絵でお金を集めようみたいなロケをしたら、結構描けるってことに自分で気付いて、これは街頭でやってもウケるんじゃないかと…」
入江「クラブイベントでもやったよな?」
矢部「やった。クラブって暗いからよく見えなくて、一回でやめましたけど(笑)。でも、そうやって絵を描き続けていたから、漫画が描けたっていうのはあるかもしれないです」
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