助演女優賞は吉田羊「俳優として、ここでもう一度チャレンジをさせていただいた役でした」【ドラマアカデミー賞】
原口さんは多分一途ですよ
――では、川合にひかれた理由は何だと思いますか?
「そこなんです(笑)。正直、緻密に描かれていないことが原口さんの恋愛感情を演じる上で一つ難しいところだったんです。それは6話でポンって3年後になっちゃうので2人がその3年をどう過ごしているのかという描写がもう少しあればもっと想像できたな、と思いました。聖を失った川合の性格も少なからず変わったろうし、それに対して原口さんがどう接し、どう思っていたのかの説明があったら助かったなぁと思いましたね。全12話にして(※放送は全11話)その1話は2人の3年後の日々の暮らしを見せたらどうですか?と提案しましたが、『話数が足りないんです』『なら仕方ない』と(笑)」
――確かに気になる3年ですよね。では、あらためて川合に引かれた理由は…
「彼女は確かにバイセクシャルで、肉食ですから、少なからず男性との付き合いもあったと思うんです。原作の『私は処女だよ』というセリフに引っ張られているかもしれませんけど、私は原口さんの初恋は川合だと思っているんです。彼女が人生で初めて出会ったタイプの男性だったんじゃないかと。『原口さんは原口さんだから』という川合のセリフに象徴されるように、ステータスだとか肩書きだとか、年齢とかそういうものに惑わされず、人となりを見ようとするところがきっと素敵に写ったんでしょう。初めて本気で惚れてしまった男だったからこそ、3年間彼を超える人がいなかったんじゃないかな。原口さんって実は多分一途ですよ」