――今お話にも上がった上地さん演じる真田とのシーンが多いですが、お芝居についてお話しされたことはありますか?
秋葉と真田がだんだん仲良くなっていく空気感というのは、自然と映像の中に表れると思うので、芝居のことで「ああしよう、こうしよう」という相談事はありませんでした。
互いに“いいものを作ろう”という意志はもちろん持っていたので、それさえあればちゃんと作品としていい方向に向かっていくと信じながらやっていました。
現場では彼が出すものを受けて、さらにこちらが発信するものを上地くんが受けて…ということでいいのかなと。
化学反応というと大げさですが、現場で起きることを大切に、それを切り取ってもらえるような芝居になればいいと思ってやっていましたね。
もともと仲は良かったですが、初めて一緒に作品ができたことは楽しかったので、これを機にさらにとことん仲良くなろうと…。
――共演前から上地さんとは仲が良かったとのことですが、今回初めて共演してみて、役者としての印象はいかがでしたか?
もともと彼はスポーツマンで、根気があり、内に秘めた熱い思いがある。
性格は明るくて、現場にも明るい空気を持ってきてくれる人だなと思いました。
僕は現場を明るくしようとする気持ちがあっても、なかなかできないタイプなので、彼の性格にすごく救われました。
――玉木さん演じる秋葉は“退路を断つ役”ともおっしゃっていましたが、玉木さんご自身にそういった思いはありますか?
それは常にありますね。
この仕事は、やはり中途半端なものを形に残してしまうとその先は無くなってしまうという危機感を常に持っています。最後まで責任をもってやり遂げなければいけないことの連続だと思っています。
――今回は連続テレビ小説「あさが来た」(2015-2016年、NHK総合ほか)でも共演されていた近藤正臣さんが、真田の将棋の師匠として出演されていますが、いかがですか?
この作品に近藤さんが出てくださるのはすごくありがたいことだなと。
将棋界のドンとしてすごくこの作品を締めてくださっていると思います。
完成した映像を見て、近藤さんが出ていらっしゃると本当に画が締まるな、説得力が違うなということを再認識しました。
「あさが来た」でも共演させていただいているので、安心感があります。
現場にはいい意味で緊張感を与えてくださいますし、プライベートな話もたくさんさせていただきました。
年齢も離れていて大先輩ではあるのですが、友達のように接してくださり、いつも変わらずニュートラルで、“駄目なものは駄目”とはっきりおっしゃってくださるのがすごくありがたいと思います。
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