不登校になっていた心を癒してくれた「ARIA」
――今まで見てきた中で、特別心に残っている作品はありますか?
根本:「ARIA」(2005年)ですね。これは私の人生を救ってくれたと言えるくらいの作品です。体調を崩し、心も辛くなって高校に行けてなかった時期がありまして…。その時、姉が癒やされる作品だと薦めてくれたものです。引き籠って、ネットとビデオを見るだけの本当にどうしようもない毎日を送っていたんですが、「ARIA」を見て、だんだんと心を回復させることができたんです。
――「ARIA」は漫画原作の有名なヒーリングアニメですね。ご存知の方も多いと思います。
根本:争いやドタバタとは全く無縁な作品ですね。水の惑星になった未来の火星が舞台なんですが、風景、音楽、人との交流、全てが優しさに満ちていて、穏やかな時間の流れを見ているような作品なんです。ウィンディーネ(ゴンドラの漕ぎ手を生業とする主人公たち)の日常にはちょっとした喧嘩や別れもあるんですが、その先にあるのはやっぱり人の優しさなんです。
人との交流って温かいな、癒やされるな…って。多分、「ARIA」に出会わなければ不登校から抜け出せなかっただろうし、「ARIA」のおかげで辛い高校時代を生き抜いたと言っても過言ではない思い出の作品です。
4月1日(月)東京・渋谷WWW
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