脚本を読んだときの感想を、鈴木は「今回の第18話、19話のシナリオは太田愛さんが書かれたのですが、最初に読ませていただいたとき、すごくいい台本だなと思いました。ストーリー展開や幸子さんの気持ちの流れがとても自然で、何より太田さんの愛がこもっているのを感じて、とてもありがたいなと思いました」と振り返る。
約13年にわたって演じてきた「幸子」というキャラについては「当たり前なのかもしれないですが、幸子さんは私にとって“誰よりもよく分かる人”なんです。
他の役を演じているときは、どんな気持ちでこのせりふを言うのか、どう考えてこんな行動を取ったのか、時として分からなくなって監督にお聞きすることがあるんです。
でも幸子さんに関しては、『この人のことは誰よりも私が分かっているんだろうな』と思う瞬間が本当に何回もありました」と語り、「“幸子さんだったらこう言うだろうな”“幸子さんならこんなふうに考えるだろうな”というのが、手に取るように分かるんです。
役作りという面でも、『さあ、今日は幸子さんになるぞ!』みたいに気合いを入れなくても、自然と彼女になることができました。
分身というかなんというか…幸子さんという人物に、鈴木杏樹が寄り添っているような感覚、といえばよいのでしょうか。これまで、こんな役には出会ったことがないですね。それは自信を持って言うことができます」と力を込めた。
また、主演の水谷について「水谷さんには“受け”のお芝居の大切さを教わりました。“受けて”くださるからこそ、こちらのお芝居が生かされる…。それを目の前で見せてくださるので、『やっぱり水谷さんってスゴイ! こんな俳優さんにならなくちゃ』と思わされました」と告白。
さらに「実は、最後の『花の里』のシーンも、水谷さんのお芝居がなかったら、あんなふうにできなかったなと思っているんです。最後、『花の里』で私の表情を撮っているとき、水谷さんは感情を静かにあらわにする形で右京さんを演じてくださったのですが、逆側から水谷さんを撮影するとき、全くお芝居が変わっていたんです。
つまり、最初のお芝居は、私のため…。私の感情が動くようにお芝居をしてくださったんです。それにあらためて気付いて感動しました。私も、いつか水谷さんみたいな役者さんになりたい。水谷さんは私にとって永遠の師匠というか、憧れの存在です」とエピソードを語りつつ、あらためて尊敬の念を表した。
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