年齢を重ねて変化してきた芝居へのスタンス
――さまざまな作品で活躍中の山崎さんですが、バイプレイヤーとして意識していることはありますか?
正直に言えば、僕は“バイプレイヤー”をやろうと思ったことは一度もないんですよ。やっぱり、お芝居を始めるときは誰でも主役を目指していると思うので。
演技としては、そんなに変わらないのかなと。どういったポジションでも、丁寧に考えているのは「何を伝えたいのか」。僕がどういう役やせりふで、どうやって人間性を出そうか…というよりも、「どうしたらこのシーンは、(焦点の当たる)この人がより際立って見えるか」を意識しています。それが結果として、バイプレイヤーとしての役割を果たしているんでしょうね。
――バイプレイヤーとして…というよりは、作品全体で何を伝えたいかを重視されているんですね。
そうですね。昔は「どうしたら自分の個性を出せるか」「爪痕を残せるのか」と考えて、芝居の流れの中でわざと逆の方向でやって目立とうとしたり…姑息(こそく)なことばかり考えていましたね(笑)。でも、年を重ねるにつれて、だんだん自分のことがどうでもよくなってきて。今は、作品を俯瞰(ふかん)で見て「この作品の大事なところはどこだろう」とバランスを考えています。
それができているかどうかは分からないですが…できていたとしたら、また月9のオファーがきますかね(笑)? お待ちしております!