球速、回転数、回転方向…3つの解析データ表示で卓球観戦がエンタメ化

2019/03/15 18:30 配信

バラエティー

ファイナルの中継では球速や回転速度などを表示する試みがなされる

ファイナルの中継では球速や回転速度などを表示する試みがなされる

2018年から開幕した国内卓球リーグのT.LEAGUEが初年度シーズンのファイナルを迎える。これまで全試合をネット配信してきたdTVチャンネルのひかりTVチャンネル+では、新たな試みとして株式会社ネクストベースがデータ解析した球速、回転数、回転方向の3つのデータを表示する試みが行われる。今回、同社の取締役で、国立スポーツ科学センター(JISS)の研究員時代に北京オリンピックの女子ソフトボール代表チームをサポートした経歴を持つスポーツ科学のスペシャリスト、神事努氏に、データ解析から見えてきた卓球の新しい魅力や今後の可能性について聞いた。

【写真を見る】球速や回転速度のデータが分かりやすく表示される

【写真を見る】球速や回転速度のデータが分かりやすく表示される

データ表示によって“スポーツ”は“エンターテインメント”へ!

――データ表示をするねらいは?

野球やテニスと同様に、卓球も球のスピンがパフォーマンスを決める大きな要素になっています。サーブから始まり最終的な得点を奪うまでのストーリーに、キーとなった打球のデータをリプレイ時に載せることで、プレーのすごさをより分かりやすく視聴者に伝えることを目的としています。スポーツのエンターテインメント性を高めることで、その競技の発展・普及にもつながっていくと思います。

――データを表示することによる効果は?

MLBを例に挙げますと、2015年までのメジャーリーグの平均視聴者の年齢が50歳を超えていて、MLB.comさんがもっと若い人に見てもらうための対策として、スマホで観戦できるように配信を開始し、さらにスタットキャストというシステムを使ってプレーの数値データを画面上に表示するようにしたのです。すなわち、データになじみのある“スマホ世代”に向けて、データを使って視聴の面白さを訴えることで野球観戦のエンターテインメント性を向上させた。それまでは解説者の解説だけだったものが、データとして数字で見せるという客観的な指標を用いることで野球をやったことのない人でも感覚をつかめるような効果を生みました。それと同じように、データがビジュアルで出てくることによって、卓球をやったことがない人にもよりプレーのすごさを感じていただけると思います。

プレーオフファイナルに登場する木下マイスター東京。水谷隼、張本智和らを擁する

プレーオフファイナルに登場する木下マイスター東京。水谷隼、張本智和らを擁する

卓球界に理解してもらったことが礎!

――一方で選手やチームからの抵抗もあったのでは?

解析されることで相手に対策を取られてしまうかもしれないと、卓球業界から抵抗があったのも事実です。そんな中で、あるチームの監督がエンターテインメント性による競技の裾野拡大やデータを使った先進的な練習の実現に理解を示してくださったことをきっかけに、ご理解いただけることができました。技術の革新によって遅かれ早かれ相手チームの打球の解析という未来は来るので、それならできるだけ早い段階で技術をうまく使った練習方法やレベル向上の方向にシフトしていくのは選手にとっても有益だと思っています。

――具体的にどのようにデータを表示するのですか?

球の速度、回転数、回転方向の解析、表示に取り組む予定です。卓球ではスピンがとても重要な要素で、スピンが分かると卓球の面白さがより深まります。よく使われる「切った」という表現も、イラストを用いてどの方向にどのくらい回転したのかということを見ていくということになります。YGサーブやチキータといった回転系の打球も、普通の打球と比べてどれくらい違うのか、さらには選手間の比較もできるので、張本智和選手の打球がどれくらいすごいのかといったことも見えてくると思います。

卓球のスピードは体感で280㎞/h! (2/2)

「ノジマTリーグ 男子ファイナル」
後0:30~
「ノジマTリーグ 女子ファイナル」
後5:30~
dTVチャンネル内のひかりTVチャンネル+にて配信

Tリーグファイナルの番組情報はhttps://dch.dmkt-sp.jp/special/tleague?campaign=kad90000016から