V.LEAGUE“女王”と“日本代表”の未来を背負う19歳の素顔とは？
日本バレーボール界の頂点を決する戦いであると同時に、今季からより地域に密着した形態へと進化を遂げ、さらに注目度を高めているV.LEAGUE。その2018-19シーズンが、いよいよクライマックスに突入した。女子のトップカテゴリーであるV1リーグは、全11チームによるレギュラーラウンドが2月に終了。3月から上位8チームによるファイナル8、それを勝ち上がった3チームによるファイナル3へと進み、4月のファイナルで王者が決する。
そのなかで今回は、昨季に続く連覇を目指す久光製薬スプリングスに、高卒ルーキーとして加わった中川美柚にスポットを当てる。中学時代から日の丸がついたユニフォームに袖を通し、昨年3月には全日本メンバーにも選出。将来が嘱望される彼女にとっても、初めてのトップカテゴリーでのプレーには戸惑いもあったという。
「高校とV.LEAGUEのバレーは、全然違っていました。ボールのスピードも違いますし、『これが上がるのか』というプレーもたくさんあって、レベルが一気に上がったと感じましたね。最初は、それについていくのに必死。開幕当初はスパイクもブロックもダメだったけど、シーズンが進むごとにだんだんとできるようになってきた。周りを見ても学ぶことがたくさんありましたし、1年目からいい経験を積ませていただいています」
久光製薬スプリングスは、日本リーグ時代から通算6度の優勝を誇る強豪。“女王”のユニフォームを着ていることは誇りであると同時に、ルーキーにとっては少なからずの重圧を与えた。
「久光にいる限り、負けちゃいけない。そう考えると、今までにないくらいプレッシャーを感じました。チームの雰囲気は普段は和気あいあいとしているんですが、試合中はもちろん、練習からもコートに入るとピリッと引き締まるんです。それは全員にバレーボールに対する熱い姿勢があって、ほかのチーム以上に信頼関係があるから。試合の競った場面でもセットを取っている先輩方を見ると、気持ちがひとつになっているんです。それが相手よりも優っているから、勝てる。そのことは同じチームにいて感じますし、それが久光の強さの秘密のひとつなんじゃないかなと思います。私も久光の一員でいることを受け止めて、しっかりプレーできるようにしていかないといけない。そう、気を引き締めています」
高校時代とはガラリと環境が変わったなかでバレーボールに集中する日々を過ごすが、素顔は19歳の少女。まだあどけなさが残る笑顔で、コートを離れての癒やしの時間を教えてくれた。
「チームでは、1歳上の濵松明日香さんとすごく仲がいいんです。毎週のように、合宿所の近所の焼き肉屋さんやお寿司屋さんに行っています。そこでの会話ですか？ もちろん、ガールズトークですよ。内容はヒミツです（笑）。それとファッションが好きなので、休みの日は三宮や梅田に買い物に出かけたりします。そのときも、濵松さんといっしょ（笑）。高校時代はお化粧ができなかったので、今はメイクにハマっていて、お洒落して出かけるのも楽しいんですよ」
力いっぱい駆け抜けているルーキーシーズンは、まもなく閉幕を迎える。そのシーズン後には、こんなお楽しみも計画しているそうだ。
「濵松さんと、韓国に旅行に行こうって言っているんです。明洞は服が安いそうなので、そこに行って買い物をしたり、韓国料理も好きなのでご飯も楽しみなんです」
充実のオフを迎えるためにも、優勝を果たしてシーズンを終えたい。目指す頂点をつかむために、ルーキーの彼女もチームの力になる決意でいる。
「1年目ですし元気よく、熱い姿勢を出してチームに貢献していきます。全員でボールを必死につないで、決まったら思いっきりガッツポーズして喜ぶ。そんな姿を見ていただけたら、会場に来てくれた人も元気になると思うんです。それを届けられるように、私たちも頑張ります。お客さんがいっぱいいてくれると私もテンションが上がるので、ぜひ会場に来て盛り上がってください！」
【プロフィール】
なかがわ・みゆ●東九州龍谷高を卒業し、今季に久光製薬スプリングスに入団したルーキー。2000年1月8日生まれ、愛知県出身。全日本メンバーにも選出され、チームではウイングスパイカーを務める。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
V.LEAGUEファイナルステージ
女子V1 ファイナル
4月6日（土）昼1:10 久光製薬×東レ 愛知・武田テバオーシャンアリーナ NHK BS1、DAZN（配信）
4月13日（土）昼2:10 久光製薬×東レ 東京・ 武蔵野の森総合スポーツプラザ NHK BS1、DAZN（配信）
