田中れいなの主演ミュージカル「悪ノ娘」が、4月6日、東京・池袋のあうるすぽっとにて開幕した。
「悪ノ娘」は2008年に、mothy_悪ノPが「キャラクター・ボーカル」シリーズの鏡音リン・レンを用いて発表した人気のボーカロイド楽曲。その歌の世界を原作に、コミックや小説などさまざまな作品が誕生している。
贅沢(ぜいたく)の限りを尽くし、国民に重税を課す王女リリアンヌ。その悪政に民衆は苦しめられ、リリアンヌの幼き嫉妬心が隣国を滅ぼすに至り、ついに民衆は武器を手に王宮を取り囲む…。
「悪ノ娘」は2017年に同じく田中れいな主演で初ミュージカル化され、今回は初演好評につき2年ぶりに実現した再演。
ミュージカルというとつい構えてしまう方もいるかもしれないが、2.5次元系はクラシカルな作品にはないエンターテインメント性が魅力な世界。特に「悪ノ娘」はポップなボカロが原曲なだけに高揚感が高く、コミカルあり、アクションあり、華やかなダンスパフォーマンスありと、誰もが楽しめる作品に仕上げられている。
田中が演じるのは、革命により斬首に処されたフランスの王女マリー・アントワネットをモチーフに描かれる“悪ノ娘”リリアンヌ。圧倒的2.5次元力でステージに立ち、「さあ、跪(ひざまず)きなさい!」と壇上から言い放つリリアンヌ=田中の姿には、大袈裟でなく痺れるものがある。
再演ではあるものの、主演の田中以外は新キャストで、新曲、新規シーンの追加もある新しい座組に。「初演とは違う新しい作品に」と田中が述べ、「初演を超える作品に」と新キャストたちが意気込みを表した通り、舞台上で披露されたのは、確かに新しい「悪ノ娘」であった。
本公演は4月14日(日)まで、池袋のあうるすぽっとにて行われる。
なお、田中は、5月に舞台「信長の野望・大志 夢幻」(信長の妹・市役)、8月にミュージカル「赤毛のアン」(主演・アン役)への出演が発表されている。どちらもリリアンヌとはまったく違う役となり、そこでどんな魅力を出してくれるのかも楽しみなところだ。
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