4月19日の全国公開以来、快調に動員数を伸ばす映画「キングダム」。累計4,000万部の超人気コミックを実写化した本作に、原作ファンからも「納得の一作」「キャラクターがみんなイメージ通り!」といった声が多く上がっている。“実写化不可能”とまでいわれた「キングダム」を原作ファンも納得のヒット作へと押し上げた要因とは?
映画「キングダム」は、中国春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信(山崎賢人※「崎」は正しくは「立さき」)と、中華統一を目指す若き王・エイ政(後の秦の始皇帝=吉沢亮)の挑戦を壮大なスケールで描くエンターテインメント大作。
本作をヒットに導いた要因の一つが、原作者・原泰久氏自身も加わって練りに練り上げられた脚本だ。映画「キングダム」オフィシャルライターとして中国ロケにも同行した森祐美子さんは、同作ヒットの要因を「何より、原先生が完成作を絶賛されていること。先生ご自身が、脚本から参加され、映画にする際のシーンの取捨選択はもちろん、細部まで精査され、映画のために新たなセリフやシーンも加筆されています」と明かす。
原作は2006年から「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載され、既刊54巻の超大作。今回はそのうち第5巻「王都奪還編」までが実写化されたが、登場人物が多く人間関係も複雑だ。
原氏は、脚本の構築作業にも早い段階からかかわった。会議室にほぼ12時間“缶詰め”状態で行われた脚本会議にも参加し、全体の構成からセリフの一つ一つまで細かく詰めていったという。
映画「キングダム」公式サイトでは、原氏の「(映画の尺に合わせて)原作を大胆に変えないと一つのお話として成立しない。もし気を遣われてそれができないと脚本が失敗すると思ったので、僕が入って『どんどん変えてください』と言わないといけないなと」という言葉を紹介している。
こうしてエピソードが大胆に整理された結果、壮大な世界観はそのままに作品が再構成され、映像ならではの説得力とエンターテインメント性がくわわった。
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