<いだてん>森山未來が一人二役で志ん生の息子役!大根仁が明かす“異例”演出の裏側
大根仁のコメント全文!
脚本でいちばん難しかったのが、志ん生の2人の息子であり、弟子である金原亭馬生と古今亭朝太(のちの志ん朝)が出てくる場面。
最初はキャスト案も上がっておらず、ここでいきなり初登場の役者が出てきたり、本職の落語家にやってもらったりしたら、視聴者の意識が途切れて、この回の大きな軸である『箱根駅伝』=『タスキ』が繋がらなくなってしまうなぁ…さて、誰に演じてもらうのがよいのか? と脚本を読み返していると、この回に孝蔵が出ていないことに気付きました。
ならば森山未來に演じてもらうのはどうだろう?孝蔵が若き志ん生ということは、志ん生の息子として顔が似ているのは当然。そういえば森山未來が「たけしさんと共演するシーンがないのが寂しい」と言っていたことも思い出し、ならばいっそ馬生と朝太の両方を演じてもらえば…行ける!!
まぁ、こういうアイデアは大抵、深夜の酒を飲んでいるときに思いつくのですが(笑)。翌日、宮藤さんに提案すると「いいですね!!」とすぐに乗ってくれました。
その後、未來に提案した時は「マジかよ!?」でした。未來は大変だったと思いますが、彼とは付き合いも長いし、ハードルが高ければ高いほど、役が困難であればあるほど必ずそれに応えてくれることは分かっていたので、あとは完全に未來にたくしました。
結果は観た方それぞれあるかと思いますが、個人的には寄席のセットで馬生と朝太の落語を見たビートたけしさんが「ん?あの人は本職の落語家さんなの?」と真顔で言っていたことがガッツポーズでした。