<いだてん>橋本愛、第1部フィナーレ“復興運動会”シーンは「何度読んでいても涙が出てくる」
最後まで悲しみ切っているシーンになっていると思います
――第24回では小梅と清さん、孝蔵の3人で、神宮外苑競技場の中のバラックで語り合うシーンがありますね。
あのバラックでのシーンは、ただ悲しいだけではなくて、最後まで悲しみ切っているシーンになっていると思います。
私は実際に被災したことはないんですが、あのシーンによって、思いを馳せるというか、心を寄せるということが行動としてなし得たような気がしています。
実際に見る方に届いてみないと分かりませんが、あの時間は本物だったと信じられる後味を感じているんです。
最初にセットに入った時に、作り込みが素晴らしくて、細部までちゃんと魂が宿っているのを感じました。それだけに、ろうそくの火1本の前で清さんと孝ちゃんと話すシーンでは、気を抜いたら泣いちゃいそうでしたね。
そのシーンのことは峯田さんともよく話していますし、すごく好きなシーンです。
――熊本ご出身の橋本さんとしては、熊本地震があった後に、この作品に出演されるという部分で何か思いがあるんでしょうか。
思いというよりは、演じる上で参考になった部分がありました。
私は被災者ではないんですが、家族が地震に遭った時にどういう気持ちだったのかとか、近くの小学校に避難して数日間過ごしていた時にどれだけ大変だったかとか、何が足りなくて、何があったのかっていうことは、家族から聞いていたんです。今回は、その話を思い出しながら、小梅の経験に重ねていきました。