――脚本を読んだ感想は?
とても不思議なお話だなと思いました。切ないラブストーリーですが、湯浅さんの独特の世界観というかファンタジー要素もたくさんあって、誰かのことをより大切に思えるような作品。
脚本を読んだ時点で、どんな映画になるのかすごく楽しみでした。
――出来上がった作品の印象は?
アフレコの時は絵が出来上がっていない状態だったので自分なりにいろいろ想像しながら演じたのですが、それをはるかに超えていました。
湯浅さんの絵はタッチが優しいんです。直線が少ないというか、丸みを帯びた絵が多い。
――波や水の描き方が、まさにそうでしたよね。
そうなんです。花火のシーンも印象的でしたし、オムライスの卵のトロトロ具合を見ているとアニメとは思えない。おいしそうだから、食べたくなりますよね(笑)。ストーリーも含めてとても優しい作品だなと思いました。
――今回、声を担当した山葵はどんなキャラクター?
山葵は自信がない男の子なのかなと。何をやってもうまくいかないし、消防士として頑張ってはいるけど、まだ半人前。
でも、自分の感情をさらけ出せるピュアなところがあって。きっと、作品を観ている人たちにとって一番親しみやすくて距離感が近いキャラクターなのかなと思います。
――演じる上で意識した点は?
山葵らしく純粋であることが大事だと思いながら演じていました。先輩の港さんが亡くなって、もともと思いを寄せていたひな子さんに気持ちが行きかけたりするけど、ピュアな部分を大切にして自分が発する言葉全てにうそがないように、何の曇りもないように喋ることを意識していました。
――山葵の“後輩感”がいいですよね。
ありがとうございます(笑)。いい後輩ですよね。何か懐いてくるような感じがかわいいので、演じる時は声のトーンを普段の声よりも高めにしました。
全国ロードショー中
(C)2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
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