<いだてん>“人見絹枝”熱演の菅原小春、“孤独さ”に共感「自暴自棄になることも…」
“魂”があるということに気づいてもいいんじゃないか
――今回、他の役者さんたちも熱のこもった演技をされていましたが、皆さんの演技を見ていてダンサーとして感じたことなどはありますか?
去年あたりにダンスに関しては節目を感じてしまったんです。
「ここまで来たらもう踊り切ることはないな、この状態で踊っていても自分にいいバイブスが流れないな」と思ってしまって。
そんな時にこの「いだてん―」のお話をいただいたんです。
そしてお芝居をしたことで私がいずれやってみたいなと思ったのは、“ダンサーだからこうやって体が動く”というのではなく、そこにいるだけで成り立ってしまう、動かないのにこの人ダンサーだなって分かるような作品をできたらいいなって。
一つ一つの細胞を駆使して踊るのとはまた違い、ステージに立った時に一点を見つめるだけで、照明が当たって右に顔を向けただけで、それだけで「ダンサーだな」と分かるような感覚ってあるじゃないですか。
演技もダンスも動きだけでなく、「自分がこうやって表現をしたい」というものを見せるという点が通じていると感じました。
――最後に読者の方へメッセージをお願いします。
私と同じ世代の人たちや、それより若い人たちが自分の中に“魂”があるということに気づいてもいいんじゃないかと思っていて。“人見絹枝”の人生から、少しでもそのことが伝わるとうれしいです。