大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で市を演じる鈴木保奈美が役への思いを語った

2011/01/02 10:00 配信

ドラマ

信長の戦略で近江(現在の滋賀)に嫁ぐことになった市を演じる鈴木保奈美(第1話)

NHK総合で、1月9日(日)より放送の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」でヒロイン・江(上野樹里)の母・市を演じる鈴木保奈美が、ドラマの見どころを語った。

――市のイメージをお聞かせください。

母としてはき然とした強いイメージ。強くもあるけど、淀(宮沢りえ)初(水川あさみ)江(上野樹里)の3人の娘たちにはすごく弱い。娘たちの顔を見るとオロオロしてしまいます。次女の初に「江ばっかり甘やかして」としかられるシーンがあるのですが、わたしも3姉妹の母なので、末っ子には甘くなっちゃいますね。どの時代の母もそうなんじゃないかって思います。

――11年ぶりの連続ドラマの出演ですが心境はいかがでしょうか?

今回出演を決めたのは、3姉妹の母という役がなんだかすごくご縁があるのかもと思い、直感で決めました。最初のスタジオでの撮影は緊張でペース配分が大変でした。現場はあたたかく、秀吉役の岸谷(五朗)さんとかニコニコ迎えてくれて、思ったよりも楽しめています。

――市を演じての感想をお聞かせください。

脚本を読むと、市の人生は幸せだったんじゃないかと思います。政略結婚だったとしても愛されていた。信長(豊川悦司)の一番の心の繋がりは市だったと思いますし、秀吉にも恋い慕われていた。短い人生を楽しむだけ楽しめた方なんじゃないかなと思います。夏目雅子さんが以前の大河「おんな太閤記」(’81年)で市を演じられていて、素晴らしくて、わたしにがんばれるところを考えました。夏目さんは信長の市を演じてらして、母・市はみなさん見たことがないんじゃないかと思い、そこが今回の「江」の見どころですね。

――母・市から見た三姉妹の魅力を教えてください。

長女・淀は、しっかりしていて、母の市でも頼ってしまいたくなる娘。「ほかの二人をよろしくね」と託していきたい。次女・初は、演じている(水川)あさみちゃんもそうですけど、天真爛漫な憎めないタイプ。沢山の登場人物が出てきますが、人と人を繋ぐという感じ。末っ子・江は、純粋で何も汚れてなく「そのままでいればみんな助けてくれるよ」という感じです。演じてる3人も、(宮沢)りえさんは、自由で感性の豊な方、あさみちゃんは天真爛漫、(上野)樹里ちゃんは真面目で純粋な方だと思います。三人とのコミュニケーションをどうとればいいのか考えてましたが、あっという間に仲良くなって、女子高の部活みたいですよ。

――兄・信長の魅力も教えてください。

原作を読んだときは、市のソウルメイトだと思った。わたしの一方的な解釈で信長はどう思っていたか分からないですけどね。男に生まれたら信長と戦に行きたかったと市は思っていたと思う。豊川(悦司)さんが演じる信長はすごくかっこいい。迫力があってシーンの空気を作ってくれます。それと、信長の壮絶な孤独を感じます。

――今後、娘たちとの別れという重要なシーンに突入すると思いますが…。

台本を読んだのですが、あまりに悲しくて実は二度と読んでないんです。(せりふや内容を)覚えなきゃいけないけど、まだ読めてないですね…。そのシーンのことはギリギリに考えたいと思います。