小杉の感想は聞けてないけど、最近、俺にちょっと優しくなったのは感じてます
――身近な方々の反響はいかがですか。例えば、エッセイにも登場する烏龍パークの橋本武志さんといった後輩芸人の皆さんの反応は?
吉田敬:あ、橋本は読んでないですね、たぶん。何か言うてくるかなと思ってたんですけど。むしろ、あえて読まないようにしてるのかもしれないです、俺みたいな考え方にならんように。橋本は、「ブラマヨの吉田さんみたいなこと言うやん」的なことを結構言われるらしいんで。
――また、相方の小杉竜一さんのエピソードも出てきますね。
吉田:僕はこの本、誰にもあげてないんですよ。誰かにあげて、その人がTwitterとかで宣伝せえへんかったら、殺したくなるのが自分で分かってるんで(笑)。もらった方もプレッシャーじゃないですか。それも嫌やったんで、小杉にもあげんとこうと思ってたんです。でも、どうやら小杉は自分で買ったらしくて。本の中には、小杉には読まれたくない部分もあるんで、まだ感想は聞けてないですね。でも最近、小杉が俺に対してちょっと優しくなったのは感じてます。
――(笑)。「浮気と不倫の違い」のような、吉田さんならではのユニークな持論も出てきますが、奥さまの反応は?
吉田:連載してるとき、書き終わるとまず嫁に読んでもらってたんですよ。それで嫁が「おもろいやん、これ」って笑ってくれたら、このネタはなんとか行けるかなって思ったりして。で、不倫の回も見せたんですけど、普通に笑ってましたね。ただ、「誕生日プレゼントに嫁からNintendo Switchをもらったけど、あまりうれしくなかった」って書いた回だけは、怖くていまだに見せてません。嫁は既に全部読んだ気でいるから、これからもずっと、この回だけは読まずにいてほしいです。
――(笑)。吉田さんがエッセイを執筆をする上で、文体に影響を受けたり、参考にしたりされた作家はいますか?
吉田:それはほんまにいないんですよね。そういえば前に一度、本を読んでるときに、文章が4、5行くらいずっと句読点なしで書かれてあって、「こういう書き方があるんや」って感心したことはあります。誰が書いた本なのかは覚えてないんですけど。普段は主にミステリー小説を読んでるんですけど、自分が文章を書くときに参考にしようとか、あんまりそういう読み方はしてないかもしれないですね。
――独自に編み出した文体だと。
吉田:そうです! それが才能と言われるなら、受け入れたいです!(笑)